問1 ★
関数 のグラフの漸近線を求めなさい。また、定義域を としたときの値域を求めなさい。
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漸近線 ,値域
なので
漸近線は です。
分子の が正なので、 の範囲でグラフは右下がりです。 では、右端の で最小値 をとります。左へ行くと は負のまま に近づくので、 は に近づきますが にはなりません。
漸近線の側の端には等号が付きません。
目次 / 数検対策(準2級・2級・準1級) / 数検準1級
—— いろいろな関数 第1〜4章の「分数関数・無理関数」を、数検準1級の出題形式で ——
数検準1級の「分数関数・無理関数」の類題です。漸近線と値域、曲線上の格子点、分数方程式・分数不等式、無理方程式・無理不等式、グラフと直線の共有点、文字を含む方程式の解の個数、解の範囲から定数を決める問題、置きかえで分数関数に直す問題、流水算までを20問にまとめました。2次(数理技能)では、分母を払う前に「分母が $0$ にならない条件」を、2乗する前に「両辺が $0$ 以上である条件」を書くことを練習します。問16では二次不等式(二次関数 第7章)、問17では解と係数の関係(数と式 第11章)と軌跡(図形と方程式 第6章)、問18では文字について整理して定点を求める方法(図形と方程式 第2章)、問19では相加平均と相乗平均の大小関係(数と式 第10章)も使います。
この章の問題は、「分母が でない」「2乗する前の両辺が 以上」という条件を式より先に書くことと、「帯分数の形・端点」からグラフを描いて答えの見当をつけることの2本柱です。
難易度マークは ★=基礎、★★=標準、★★★=難問です。★から順に取り組みましょう。
問1 ★
関数 のグラフの漸近線を求めなさい。また、定義域を としたときの値域を求めなさい。
漸近線 ,値域
なので
漸近線は です。
分子の が正なので、 の範囲でグラフは右下がりです。 では、右端の で最小値 をとります。左へ行くと は負のまま に近づくので、 は に近づきますが にはなりません。
漸近線の側の端には等号が付きません。
問2 ★
曲線 上の点のうち、 座標と 座標がともに整数であるものの座標を、すべて求めなさい。
,,,
なので です。 が整数のとき、 が整数になるのは が整数のとき、つまり が の約数のときです。
それぞれ なので
帯分数の形に直すと、分子から が消えて「分母が何の約数か」だけの問題になります。
問3 ★
方程式 の解を求めなさい。
として、両辺に を掛けます。
のうち、 は分母を にする無縁解なので除きます。
確かめ:左辺 ,右辺 です。
問4 ★
不等式 の解を求めなさい。
移項して通分します。
よって です。 のとき左辺は で成り立ちます。 のとき なので、 が条件です。
グラフで見ると、 と直線 は点 で接しています。接点では曲線が直線の下に回りこまないので、 が1点だけ解に入ります。
問5 ★
方程式 の解を求めなさい。
と変形します。右辺が 以上なので 。両辺を2乗すると
をみたすのは です。
確かめ:。 は のほうの解(無縁解)です。
問6 ★
不等式 の解を求めなさい。
とおくと で、 です。
より なので、。つまり で
(別解)右辺が正でなければ成り立たないので 。このとき両辺を2乗して , から です。
問7 ★
関数 のグラフと直線 の共有点の座標を求めなさい。
,つまり を解きます。右辺が 以上なので 。両辺を2乗すると
より , です。
は、放物線の上半分 と直線の共有点 です。
問8 ★
曲線 と曲線 の共有点の座標を求めなさい。
で を解きます。()とおき、両辺に を掛けると
なので 。, です。
は右上がり、 は で右下がりなので、共有点が1つだけなのはグラフからも分かります。
問9 ★★
不等式 の解を求めなさい。
移項して通分する です。 を左辺に移して通分すると、分子は なので
を掛けて 。 の解を , とおくと、不等式は
と同じです。 より , なので、 の順に並びます。
区間ごとの符号
積が負の区間に、積が になる を加え、 は除きます。
両辺に をそのまま掛けると、その符号が分からないので不等号の向きが決まりません。
問10 ★★
を定数とします。方程式 の異なる実数解の個数を、 の値によって場合分けして求めなさい。
のとき0個, のとき1個, のとき2個
分母を払う として両辺に を掛けると
もとの方程式の解は、 の解のうち のものです。
の解を調べる
まとめると
のとき左辺は ()で、グラフは「点 を除いた直線 」になります。直線 との共有点は だけです。判別式だけで「2個」と答えると、この場合を落とします。
問11 ★★
方程式 の解を求めなさい。
根号の中が 以上なので です。根号を1つずつ左右に分けます。
両辺とも 以上なので、2乗しても同じ条件です。
()とおくと なので
から , から です。
確かめ: で , で 。 の両辺を で割ると、 の解を落とします。
問12 ★★
, を定数とします。不等式 の解が であるとき、, の値を求めなさい。
,
のグラフが直線 より上にある範囲が解です。グラフの上下が入れかわるのは、共有点(等号が成り立つ点)と、定義域の端(端点)だけです。
を決める 解の左端 は等号を含む( で不等式が成り立つ)ので、共有点ではありません。よって は定義域 の端で、, です。
を決める 解の右端 は解に含まれず、定義域の内側にあるので、共有点です。
確かめ を解きます(定義域 )。
解は となり、条件に合います。
の式を2乗して とすると も出ますが、右辺 は 以上でなければならないので不適です(実際、 では解が になります)。
問13 ★★
不等式 の解を求めなさい。
定義域 より です。
右辺の符号で場合分けする
2つの場合をあわせて
確かめ: では が成り立たず、 では が成り立ちます。 のグラフは、双曲線 の の部分です(複素数平面と二次曲線 第7章)。
問14 ★★
を定数とします。方程式 の異なる実数解の個数を、 の値によって場合分けして求めなさい。
のとき0個, のとき1個, のとき2個
とおくと、 より
値域は で、 は のときちょうど1つの解 をもち、 のとき解をもちません。
場合分け
まとめると
グラフで見ると、 は の部分()を 軸で折り返したものです。 は漸近線 の高さで、 と の部分には届かないので、解は の1個だけになります。
問15 ★★
関数 の値域を求めなさい。また、不等式 を満たす の値の範囲を求めなさい。
値域 ,
定義域は です。 とおくと、 のとりうる値は です。
値域
なので 。 で となり、 を大きくすると に近づきますが にはなりません。よって
不等式 の両辺に を掛けて
とあわせて ,つまり なので
の範囲 を先に書いておくと、分母 が正であることがすぐに言えます。
問16 ★★
静水での速さが毎時 km()の船で、流れの速さが毎時 km の川を km 上り、同じ道を下って戻ります。往復にかかる時間が 時間のときの の値を求めなさい。また、往復にかかる時間を 時間以下にするための の値の範囲を求めなさい。
,
上りの速さは毎時 km、下りの速さは毎時 km なので、往復にかかる時間 は
のとき より なので、分母を払って
より です(上り 時間、下り 時間)。
のとき を両辺に掛けても不等号の向きは変わりません。
なので、 とあわせて
なので、毎時およそ km 以上の船が必要です。 という条件が、分母の符号を決める根拠になっています。
問17 ★★★
曲線 と直線 が異なる2点 , で交わるような定数 の値の範囲を求めなさい。また、 がこの範囲を動くとき、線分 の中点 の軌跡を求めなさい。
。軌跡は直線 のうち の部分
交点の 座標がみたす式 として分母を払うと
を の左辺に代入すると なので、 の解が になることはありません。
の範囲 が異なる2つの実数解をもつ条件は
中点 の2つの解を , とすると、解と係数の関係より 。 とおくと、 は直線 上にあるので
を消去して 。 の範囲は の範囲に移ります。
よって軌跡は
なので、, はいつもグラフの同じ枝の上にあります。直線 は、グラフの対称の中心 を通っています。
問18 ★★★
を 以外の定数とし、曲線 を考えます。 は の値によらず2つの定点を通ります。その2点の座標を求めなさい。また、 が点 を通るような ()が存在する の値の範囲を求めなさい。
定点 ,。 は 以外のすべての実数
を除くのは、 なら ()、 なら ()となり、分数関数のグラフにならないからです。
定点 点 が 上にある かつ 。後の式を について整理すると
これが の値によらず成り立つのは かつ のときで、 から です。
逆に、 より で 、 より で なので、2点はどの の上にもあります。
点 を通る条件 が点 を通る かつ ,つまり
このような ()が存在する を調べます。
よって、求める範囲は 以外のすべての実数です。
点 と は、除いた直線 , の上の点です。「 を で表し、 がとれない値を調べる」のが、存在する範囲を求める基本の流れです。
問19 ★★★
曲線 のうち、 の部分を , の部分を とします。 上の点 と 上の点 の距離 の最小値と、そのときの , の座標を求めなさい。
最小値 ,,
より で、対称の中心は です。
座標を文字で表す , として
とおけます。
相加平均と相乗平均の大小関係を2回使う より なので
1つ目の等号は 、2つ目の等号は ,つまり のときです。両方が成り立つのは のときで、このとき となり、最小値 が実際にとれます。
2点は対称の中心 について対称で、中心を通る傾き の直線上にあります。等号が「同時に」成り立つ , があることを確かめないと、 が最小値だとは言えません。
問20 ★★★
関数 の最大値と最小値を求めなさい。また、 を定数とするとき、方程式 の異なる実数解の個数を、 の値によって場合分けして求めなさい。
最大値 (),最小値 ()。 のとき0個, のとき2個, のとき1個
定義域は で、 です。
2乗して根号を1つにする
最大値・最小値 では なので、 です。よって 。 なので
解の個数 なら より解はありません。 のとき、両辺とも正なので
右辺が 以上であること()が必要で、このとき両辺を2乗して
の右辺は 以下なので、 の解はいつも定義域に入ります。 のもとで
なので、グラフは直線 について対称です。 のときの2個は、定義域の両端 です。
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