問1 ★
の導関数を求めなさい。
答えを見る答えを閉じる
商の微分法で、分子は「分子の微分 × 分母 − 分子 × 分母の微分」です。
分母の微分が なので、 に を掛けるのを忘れないようにします。
目次 / 数検対策(準2級・2級・準1級) / 数検準1級
—— 微分積分 第11〜13章の「いろいろな関数の微分とその応用」を、数検準1級の出題形式で ——
数検準1級の「微分法」の類題です。積・商・合成関数の微分、三角関数・指数関数・対数関数の導関数、対数微分法、高次導関数、陰関数と媒介変数表示の微分から、増減・凹凸・漸近線、方程式や不等式への応用、速度・加速度、時間に対する変化率、近似式までを20問にまとめました。2次(数理技能)では、増減表と端の極限を答案に書くこと、不等式を「差の関数の最小値」で示すこと、平均値の定理の $c$ の範囲からはさみうちに持ちこむことを練習します。積分法は第26章で扱います。
この章の問題は、「公式どおりに正しく微分する計算力」と、「増減表・端の極限・差の関数で、答案の筋を通す記述力」の2本柱です。
難易度マークは ★=基礎、★★=標準、★★★=難問です。★から順に取り組みましょう。
問1 ★
の導関数を求めなさい。
商の微分法で、分子は「分子の微分 × 分母 − 分子 × 分母の微分」です。
分母の微分が なので、 に を掛けるのを忘れないようにします。
問2 ★
のとき、 の導関数を求めなさい。
積の微分法を使います。
問3 ★
の導関数を求めなさい。
です(合成関数の微分法)。積の微分法より
問4 ★
の導関数を求めなさい。
と指数の形に直して、合成関数の微分法を使います。
問5 ★
のとき、 の導関数を求めなさい。
「中身の微分 ÷ 中身」です。 では なので、真数は正です。
問6 ★
の導関数を求めなさい。
底の変換公式で と自然対数に直します。 は定数なので
底が でない対数では、最後に で割る分が残ります。
問7 ★
媒介変数 を用いて , と表された曲線について、 に対応する点における接線の方程式を求めなさい。
, なので
のとき、点は ,傾きは です。
問8 ★
1次の近似式を用いて、 の近似値を求めなさい。
とすると、 なので です。, として
近くにある「きれいな値」 を基準にとるのがこつです。
問9 ★★
曲線 について、 のとき を , で表しなさい。また、この曲線上の点 における接線の方程式を求めなさい。
,接線
を の関数とみて、両辺を で微分します。 は合成関数の微分法で になります。
のとき
点 は を満たすので曲線上にあり、そこでの傾きは です。接線は
答案では「点が曲線上にあること」を一言確かめておくと丁寧です。
問10 ★★
のとき、 の導関数を求めなさい。
底にも指数にも があるので、 も も使えません。 より なので、両辺の自然対数をとります。
両辺を で微分します(左辺は合成関数の微分法で )。
両辺に を掛けて
問11 ★★
とする。 で定義された関数 の第 次導関数 を求め、それが正しいことを数学的帰納法で示しなさい。
何回か微分して規則を見つけます。
符号が交互に変わり、分子は になっているので、 …① と予想できます。
[1] のとき、①の右辺は で、 に一致します。
[2] のとき①が成り立つと仮定すると、 です。これを微分して
これは①で としたものです。
[1],[2] より、すべての自然数 について
微分するたびに、指数の が前に出て符号と階乗を1つずつ進めるのが、帰納法の中心です。
問12 ★★
関数 の極値を求めなさい。
で極小値 , で極大値
積の微分法より
なので、符号は で決まります。
| 極小 | 極大 |
, です。
の先頭のマイナスを落とすと、増減が全部逆になります。
問13 ★★
曲線 の凹凸を調べ、変曲点の座標を求めなさい。
, で上に凸、, で下に凸。変曲点は ,,
です。積の微分法より
もう一度微分して
| 凹凸 | 上に凸 | 変曲点 | 下に凸 | 変曲点 | 上に凸 | 変曲点 | 下に凸 |
のとき (複号同順)です。
なので、グラフは原点に関して対称です。変曲点が原点対称に並んでいることで検算できます。
問14 ★★
関数 のグラフの漸近線と、この関数の極値を求めなさい。
漸近線 ,。 で極大値 , で極小値
漸近線 分子を分母で割ると なので
, より、直線 は漸近線です。また のとき なので、直線 も漸近線です。
極値
とすると ,つまり です。
| 極大 | 極小 |
のとき , のとき です。
極大値が極小値より小さくなっていますが、間に の切れ目があるので矛盾ではありません。
問15 ★★
座標平面上を動く点 P の時刻 における座標が , で表されるとき、時刻 における P の速さと加速度の大きさを、それぞれ の式で求めなさい。
速さ ,加速度の大きさ
速度 積の微分法で
速さは、 に注意して
加速度 もう一度微分して
( と が打ち消し合います。)
この曲線は、半径 の円に巻きつけた糸をぴんと張ったままほどいていくときの、糸の先の軌跡です。速さが時刻に比例して増えていきます。
問16 ★★
底面の半径が ,高さが の直円錐の形をした容器を、頂点を下にして軸が鉛直になるように置きます。この容器に毎秒 の割合で水を注ぐとき、水の深さが になった瞬間の、水面の高さが上がる速さと、水面の面積が増える速さを求めなさい。
水面の高さ:毎秒 ,水面の面積:毎秒
秒後の水の深さを ,水面の半径を ,水の体積を ,水面の面積を とします。水の部分は容器と相似な円錐なので ,つまり です。
高さ を で微分します(合成関数の微分法)。
, を代入すると より、 です。
面積
が決まれば も決まるので、 と を だけの式にしてから で微分します。
問17 ★★★
を定数とするとき、方程式 の実数解の個数を求めなさい。
のとき0個、 のとき1個、 のとき2個、 のとき1個
真数条件より です。 とおき、曲線 と直線 の共有点の個数を調べます。
とすると , です。
| 極小 |
端での様子を調べます。
したがって、 では は 未満の値から まで減り、 では から まで増えます。直線 との共有点を数えると
のときに2個と数えないことが要点です。左端の は「近づくだけで届かない値」なので、共有点になりません。
問18 ★★★
(1) のとき、次の不等式が成り立つことを示しなさい。
(2) (1) を用いて、小数第4位以下を切り捨てたときの の値を、小数第3位まで求めなさい。
(1) 証明は解説を参照 (2)
(1) 左側 とおくと
で なので、 は で増加します。 だから、 のとき です。
(1) 右側 とおくと
( を使いました。) で , なので、 のとき です。
以上より、 のとき が成り立ちます。
(2) (1) で とすると
なので
両端とも小数第3位までは なので
下からと上から同時にはさむことで、「小数第3位までは確かにこの値」と言い切れます。片側の不等式だけでは、どの桁まで正しいかがわかりません。
問19 ★★★
平均値の定理を用いて、極限 を求めなさい。
とします。 はすべての実数で微分可能なので、区間 に平均値の定理を使うと
を満たす があります。 なので
の行き先 のとき , なので、はさみうちの原理より ,したがって です。
また なので
は によって変わる数です。「 は と の間」と範囲を書いておかないと、 の根拠が示せません。
問20 ★★★
を正の定数とする。2つの曲線 と がある。
(1) 2つの曲線が接するときの の値と、接点における共通の接線の方程式を求めなさい。
(2) が (1) で求めた値のとき、 で が成り立つことを示しなさい。また、等号が成り立つときの の値を求めなさい。
(1) ,接線 (2) 証明は解説を参照、等号は
(1) 2つの曲線が の点で接するとは、その点で 座標と接線の傾きがともに一致することです。, なので
…①, …②
②より 。これを①に代入すると ,つまり です。すると 。
接点は ,傾きは なので、接線は
(2) とおくと
| 極小 |
の最小値は です。よって で ,つまり が成り立ち、等号は のときに限ります。
(1) の「接する」は接点の1点の情報ですが、(2) で放物線がいつも の上側にあり、共有点が接点の1つだけであることまでわかります。
この章の学習が終わったら
学習完了テストを受ける