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第6章 グラフと x 軸の位置関係

—— 判別式 D で、解かずに共有点の個数を見抜く ——

第5章では、二次方程式を解いてグラフと $x$ 軸の交点を求めました。この章では、方程式を**解かずに**「交点がいくつあるか」を見抜く道具、判別式 $D = b^2 - 4ac$ を導入します。$D$ の符号は頂点が $x$ 軸の上にあるか下にあるかを表していて、$D > 0$ なら 2 点で交わり、$D = 0$ なら接し、$D < 0$ なら共有点がありません。共有点の個数から定数の範囲を決める問題、放物線が $x$ 軸から切り取る線分の長さ、方程式 $f(x) = k$ の解の個数、放物線と直線が接する条件まで進みます。判別式は数と式 第11章でも学びましたが、ここではグラフの見方と結びつけて扱い直します。

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解かずに個数を知りたい

第5章では、グラフと xx 軸の交点を求めるために二次方程式を解きました。ところが問題によっては、交点の座標までは要らず、「交わるのか」「いくつ交わるのか」だけを知りたい場面がよくあります。係数に文字が入っていると、毎回解くのは大変です。

第5章の「第6章へ」で見たように、解の個数は解の公式の b\sqrt{\phantom{b}} の中身 b2b^2−4ac{}- 4ac の符号で決まっていました。この章では、この式に名前を付けて、グラフの言葉に読みかえます。

判別式と共有点の個数

公式1:判別式と共有点の個数

二次関数 yy=ax2{}= ax^2+bx{}+ bx+c{}+ c に対し、DD=b2{}= b^2−4ac{}- 4ac を判別式という。グラフと xx 軸の位置関係は、DD の符号で次のように決まる。

DD の符号ax2+bx+c=0ax^2 + bx + c = 0 の実数解グラフと xx 軸共有点の個数
D>0D > 0異なる 2 つの実数解異なる 2 点で交わる2 個
D=0D = 0重解1 点で接する1 個
D<0D < 0実数解はない共有点をもたない0 個

とくに、共有点をもつ条件は DD≧0{}\geqq 0 である。bb=2b′{}= 2b' のときは、D4\dfrac{D}{4}=b′2{}= b'^2−ac{}- ac の符号を調べてもよい。

判別式(はんべつしき)は、英語の discriminant(見分けるもの)の頭文字をとって DD と書きます。数と式 第11章では「虚数解か実数解か」を見分ける道具として登場しましたが、この分野では実数解だけを扱うので、「交わる・接する・離れている」を見分ける道具になります。xx 軸と共有点が 1 つだけで、そこでグラフが xx 軸をまたがないとき、グラフは xx 軸に接するといい、その点を接点といいます。

x D > 0 2 点で交わる 頂点は x 軸より下 x D = 0 接する(1 点) 頂点は x 軸上 x D < 0 共有点なし 頂点は x 軸より上

DD の符号がグラフの形と結びつく理由は、頂点の yy 座標にあります。第2章で平方完成したとおり

y\displaystyle y=ax2\displaystyle {}= ax^2+bx\displaystyle {}+ bx+c\displaystyle {}+ c=a(x+b2a)2\displaystyle {}= a\left(x + \frac{b}{2a}\right)^2−b2−4ac4a\displaystyle {}- \frac{b^2 - 4ac}{4a}=a(x+b2a)2\displaystyle {}= a\left(x + \frac{b}{2a}\right)^2−D4a\displaystyle {}- \frac{D}{4a}

なので、頂点の yy 座標は −D4a-\dfrac{D}{4a} です。aa>0{}> 0(下に凸)のとき、DD>0{}> 0 なら頂点は xx 軸より下にあり、グラフは上に向かって開いているので、xx 軸を 2 回横切ります。DD=0{}= 0 なら頂点がちょうど xx 軸の上、DD<0{}< 0 なら頂点が xx 軸より上にあって、グラフ全体が xx 軸から浮いています。aa<0{}< 0 のときは、上下を逆にして同じことが言えます。

地下区間と高架区間をもつ鉄道の線路を思い浮かべてください。線路のいちばん低いところが地面より深ければ、線路は地下にもぐって、また地上に出てきます。地下への出入口は 2 か所です。いちばん低いところがちょうど地面の高さなら、線路は地面に 1 か所で触れるだけ。地面より高ければ、全部が高架で出入口はありません。出入口の数を知るのに、出入口の位置まで調べる必要はありません。「いちばん低いところの高さ」の符号さえ分かれば足ります。判別式は、その高さを表す信号です。

判別式 DD=b2{}= b^2−4ac{}- 4ac の符号は頂点が xx 軸のどちら側にあるかを表していて、正なら 2 点で交わり、00 なら接し、負なら共有点がないということです。

例題1:共有点の個数

次の二次関数のグラフと xx 軸の共有点の個数を求めなさい。

(1) yy=x2{}= x^2−3x{}- 3x+1{}+ 1

(2) yy=−x2{}= -x^2+4x{}+ 4x−4{}- 4

(3) yy=2x2{}= 2x^2−4x{}- 4x+3{}+ 3


【解答】

(1) DD=(−3)2{}= (-3)^2−4×1×1{}- 4 \times 1 \times 1=5{}= 5>0{}> 0 なので、2 個‾\underline{2\ \text{個}}

(2) xx の係数が偶数なので b′b'=2{}= 2 として

D4\displaystyle \frac{D}{4}=22\displaystyle {}= 2^2−(−1)×(−4)\displaystyle {}- (-1) \times (-4)=4\displaystyle {}= 4−4\displaystyle {}- 4=0\displaystyle {}= 0

グラフは xx 軸に接していて、共有点は 1 個‾\underline{1\ \text{個}} です。実際、yy=−(x−2)2{}= -(x - 2)^2 なので、接点は頂点 (2, 0)(2,\ 0) です。

(3) b′b'=−2{}= -2 として

D4\displaystyle \frac{D}{4}=(−2)2\displaystyle {}= (-2)^2−2×3\displaystyle {}- 2 \times 3=−2\displaystyle {}= -2<0\displaystyle {}< 0

なので、0 個‾\underline{0\ \text{個}}。平方完成すると yy=2(x−1)2{}= 2(x - 1)^2+1{}+ 1 で、頂点 (1, 1)(1,\ 1) が xx 軸より上にあり、下に凸なので xx 軸に届きません。

(2) のように aa<0{}< 0 のときは、acac の符号に気をつけます。(−1)×(−4)(-1) \times (-4)=4{}= 4 を引くので、44−4{}- 4=0{}= 0 です。

共有点の座標と切り取る線分

公式2:共有点の座標・接点・切り取る線分

二次関数 yy=ax2{}= ax^2+bx{}+ bx+c{}+ c のグラフと xx 軸について

  • 共有点の xx 座標は、二次方程式 ax2ax^2+bx{}+ bx+c{}+ c=0{}= 0 の実数解である。
  • DD=0{}= 0 のとき、接点は頂点 (−b2a, 0)\left(-\dfrac{b}{2a},\ 0\right) である。
  • DD>0{}> 0 のとき、グラフが xx 軸から切り取る線分の長さは
D∣a∣\frac{\sqrt{D}}{\lvert a \rvert}

bb=2b′{}= 2b' なら、2D/4∣a∣\dfrac{2\sqrt{D/4}}{\lvert a \rvert} と書ける。

長さの式は、第5章の「第6章へ」で導いたものです。解の公式の 2 つの解 −b±D2a\dfrac{-b \pm \sqrt{D}}{2a} の差をとると、−b-b が消えて 2D2a\dfrac{2\sqrt{D}}{2a}=Da{}= \dfrac{\sqrt{D}}{a} が残ります。長さは正なので、aa に絶対値を付けます。第4章の実践問題 j19 では、同じ長さを平方完成から求めました。

DD=0{}= 0 のとき接点が頂点になるのは、公式1 で見たとおり、頂点の yy 座標 −D4a-\dfrac{D}{4a} が 00 になるからです。重解 xx=−b2a{}= -\dfrac{b}{2a} は、軸の位置そのものです。

山型食パンの、ふくらんだ山の部分を思い浮かべてください。山のてっぺんから同じ深さのところで水平に切っても、とがった山なら切り口は狭く、なだらかな山なら広くなります。そして、切る位置をてっぺんに近づけるほど切り口は狭くなり、ちょうどてっぺんでは幅が 00 になります。D∣a∣\dfrac{\sqrt{D}}{\lvert a \rvert} の分子の DD が「てっぺんからの深さ」、分母の ∣a∣\lvert a \rvert が「山のとがり具合」にあたります。DD=0{}= 0 で長さが 00 になるのが、接する場合です。

共有点の座標は方程式を解いて求め、接点は頂点、xx 軸から切り取る線分の長さは D∣a∣\dfrac{\sqrt{D}}{\lvert a \rvert} で、解かなくても分かるということです。

例題2:共有点の座標と線分の長さ

(1) 二次関数 yy=x2{}= x^2−2x{}- 2x−2{}- 2 のグラフと xx 軸の共有点の座標を求めなさい。また、グラフが xx 軸から切り取る線分の長さを求めなさい。

(2) 二次関数 yy=−2x2{}= -2x^2+8x{}+ 8x−8{}- 8 のグラフは xx 軸に接することを示し、接点の座標を求めなさい。

(3) 二次関数 yy=3x2{}= 3x^2−2x{}- 2x−2{}- 2 のグラフが xx 軸から切り取る線分の長さを求めなさい。


【解答】

(1) x2x^2−2x{}- 2x−2{}- 2=0{}= 0 を解くと、b′b'=−1{}= -1 として xx=1{}= 1±1+2{}\pm \sqrt{1 + 2}=1{}= 1±3{}\pm \sqrt{3}。共有点の座標は

(1−3, 0),‾\displaystyle \underline{\rule[-0.25em]{0em}{1.2061em}(1 - \sqrt{3},\ 0),} (1+3, 0)‾\displaystyle \underline{\rule[-0.25em]{0em}{1.2061em}\ (1 + \sqrt{3},\ 0)}

線分の長さは 2 つの xx 座標の差で、(1+3)(1 + \sqrt{3})−(1−3){}- (1 - \sqrt{3})=23‾{}= \underline{2\sqrt{3}} です。公式で確かめると、DD=4{}= 4+8{}+ 8=12{}= 12 なので 121\dfrac{\sqrt{12}}{1}=23{}= 2\sqrt{3} となり、一致します。

(2) b′b'=4{}= 4 として

D4\displaystyle \frac{D}{4}=42\displaystyle {}= 4^2−(−2)×(−8)\displaystyle {}- (-2) \times (-8)=16\displaystyle {}= 16−16\displaystyle {}- 16=0\displaystyle {}= 0

なので、グラフは xx 軸に接します。接点の xx 座標は −b2a-\dfrac{b}{2a}=−82×(−2){}= -\dfrac{8}{2 \times (-2)}=2{}= 2 です。接点 (2, 0)‾\underline{\text{接点}\ (2,\ 0)}

実際、yy=−2(x2−4x+4){}= -2(x^2 - 4x + 4)=−2(x−2)2{}= -2(x - 2)^2 です。

(3) DD=(−2)2{}= (-2)^2−4×3×(−2){}- 4 \times 3 \times (-2)=4{}= 4+24{}+ 24=28{}= 28>0{}> 0 なので、グラフは xx 軸と 2 点で交わります。線分の長さは

28∣3∣\displaystyle \frac{\sqrt{28}}{\lvert 3 \rvert}=273‾\displaystyle {}= \underline{\frac{2\sqrt{7}}{3}}

(3) は、解 xx=1±73{}= \dfrac{1 \pm \sqrt{7}}{3} を求めてから差をとっても同じ結果になります。長さだけが聞かれているなら、公式を使うほうが速く済みます。

共有点の個数から定数を決める

係数に文字が入っていても、DD を計算すればその文字の式になります。共有点の条件を DD の条件に言いかえれば、文字の値や範囲が決まります。

公式3:共有点の条件と判別式

二次関数 yy=ax2{}= ax^2+bx{}+ bx+c{}+ c のグラフについて

条件判別式などで書くと
xx 軸と異なる 2 点で交わるD>0D > 0
xx 軸に接するD=0D = 0
xx 軸と共有点をもつD≧0D \geqq 0
xx 軸と共有点をもたないD<0D < 0
グラフ全体が xx 軸より上(すべての xx で y>0y > 0)a>0a > 0 かつ D<0D < 0
グラフ全体が xx 軸より下(すべての xx で y<0y < 0)a<0a < 0 かつ D<0D < 0

「二次関数」と断っていない yy=kx2{}= kx^2+⋯{}+ \cdots では、kk=0{}= 0 のとき直線(一次関数か定数関数)になるので、その場合を別に調べる。

表の下の 2 行は、DD<0{}< 0 だけでは足りません。DD<0{}< 0 はグラフが xx 軸から浮いていることしか言っていないので、上に浮いているのか下に浮いているのかは、aa の符号(凸の向き)で決まります。

DD を文字の式として見ると、文字の値を動かすにつれて、2 つの交点が近づいたり離れたりします。両開きの自動ドアが閉まるとき、左右の扉の端はだんだん近づいて、最後に真ん中の 1 か所でぴたりと合わさります。DD>0{}> 0 から DD が小さくなっていくと、2 つの交点がちょうどこのように近づき、DD=0{}= 0 で 1 点に重なります。これが「接する」です。さらに DD<0{}< 0 に進むと、交点は消えます。つまり DD=0{}= 0 は、「交わる」と「離れる」の境目です。

なお、この章では DD が文字の一次式になる問題(または DD=0{}= 0 を解けばよい問題)だけを扱います。DD が文字の二次式で、DD>0{}> 0 のような不等式を解く必要がある問題は、第7章で二次不等式を学んでから扱います。

共有点の条件を判別式の等式・不等式に言いかえれば文字の値が決まり、「グラフ全体が xx 軸より上」は aa>0{}> 0 と DD<0{}< 0 の両方が要るということです。

例題3:共有点の条件から定数を決める

(1) kk を定数とします。二次関数 yy=x2{}= x^2−6x{}- 6x+2k{}+ 2k−1{}- 1 のグラフと xx 軸の共有点の個数を、kk の値によって分類しなさい。

(2) 二次関数 yy=kx2{}= kx^2−2x{}- 2x+k{}+ k のグラフが xx 軸に接するように、定数 kk の値を定め、そのときの接点の座標を求めなさい。

(3) 二次関数 yy=x2{}= x^2+2x{}+ 2x+2k{}+ 2k−3{}- 3 のグラフが xx 軸より常に上にあるような、定数 kk の値の範囲を求めなさい。


【解答】

(1) b′b'=−3{}= -3 として

D4\displaystyle \frac{D}{4}=(−3)2\displaystyle {}= (-3)^2−(2k−1)\displaystyle {}- (2k - 1)=10\displaystyle {}= 10−2k\displaystyle {}- 2k

DD>0{}> 0  ⟺  10{}\iff 10−2k{}- 2k>0{}> 0  ⟺  k{}\iff k<5{}< 5 なので、次のように分類できます。

k<5 のとき 2 個k=5 のとき 1 個k>5 のとき 0 個‾\underline{\begin{aligned}&k < 5 \ \text{のとき}\ 2\ \text{個} \\ &k = 5 \ \text{のとき}\ 1\ \text{個} \\ &k > 5 \ \text{のとき}\ 0\ \text{個}\end{aligned}}

(2) 二次関数なので kk≠0{}\neq 0 です。b′b'=−1{}= -1 として

D4\displaystyle \frac{D}{4}=(−1)2\displaystyle {}= (-1)^2−k×k\displaystyle {}- k \times k=1\displaystyle {}= 1−k2\displaystyle {}- k^2

接する条件は D4\dfrac{D}{4}=0{}= 0 なので、k2k^2=1{}= 1 より kk=±1{}= \pm 1。どちらも kk≠0{}\neq 0 を満たします。

  • kk=1{}= 1 のとき yy=x2{}= x^2−2x{}- 2x+1{}+ 1=(x−1)2{}= (x - 1)^2 なので、接点は (1, 0)(1,\ 0)
  • kk=−1{}= -1 のとき yy=−x2{}= -x^2−2x{}- 2x−1{}- 1=−(x+1)2{}= -(x + 1)^2 なので、接点は (−1, 0)(-1,\ 0)
k=1 のとき接点 (1, 0),‾\displaystyle \underline{\rule[-0.25em]{0em}{1.0000em}k = 1 \ \text{のとき接点}\ (1,\ 0),}k=−1 のとき接点 (−1, 0)‾\displaystyle \underline{\rule[-0.25em]{0em}{1.0000em}\quad k = -1 \ \text{のとき接点}\ (-1,\ 0)}

(3) x2x^2 の係数は 11>0{}> 0 なので、グラフは下に凸です。あとは xx 軸と共有点をもたなければよいので、b′b'=1{}= 1 として

D4\displaystyle \frac{D}{4}=12\displaystyle {}= 1^2−(2k−3)\displaystyle {}- (2k - 3)=4\displaystyle {}= 4−2k\displaystyle {}- 2k<0\displaystyle {}< 0

より k>2‾\underline{k > 2} です。

(2) で D4\dfrac{D}{4}=1{}= 1−k2{}- k^2 は kk の二次式ですが、「=0= 0」なら第5章の方法で解けます。「>0> 0」となる kk の範囲は、第7章で求められるようになります。

方程式 f(x)f(x)=k{}= k の解の個数

第1章の公式5で、「方程式 f(x)f(x)=k{}= k の実数解は、グラフ yy=f(x){}= f(x) と直線 yy=k{}= k の共有点の xx 座標」だと学びました。判別式と組み合わせると、解の個数をグラフで数えられます。

公式4:方程式 f(x)f(x)=k{}= k の解の個数

方程式 f(x)f(x)=k{}= k の実数解の個数は、グラフ yy=f(x){}= f(x) と直線 yy=k{}= k の共有点の個数に等しい。

f(x)f(x)=a(x−p)2{}= a(x - p)^2+q{}+ q,aa>0{}> 0 のとき、kk を下から動かすと

kk の値k<qk < qk=qk = qk>qk > q
実数解の個数0 個1 個(x=px = p)2 個

(aa<0{}< 0 のときは、kk>q{}> q で 0 個、kk<q{}< q で 2 個。)

定義域があるときは、定義域の部分だけのグラフをかいて、直線 yy=k{}= k を上下に動かして数える。端点を含むかどうか(●と○)に注意する。

f(x)f(x)−k{}- k=0{}= 0 の判別式を調べても同じ結果になりますが、グラフを使うほうが、定義域があるときや、あとで学ぶもっと複雑な関数のときにも通用します。定数 kk を右辺に分離しておくのがこつです。すると yy=f(x){}= f(x) のグラフは kk と関係なく固定され、動くのは水平な直線 yy=k{}= k だけになります。

走り高跳びを思い浮かべてください。選手の体の通り道は上に凸の放物線です。バーが通り道のいちばん高いところより低ければ、体はバーの高さを 2 回通ります(上がるときと下りるとき)。バーがちょうど最高点の高さなら、1 回かすめるだけ。最高点より高ければ、一度もその高さに届きません。上に凸なので、「バーが低いほど 2 回」になるのが、表の aa<0{}< 0 の場合です。

f(x)f(x)=k{}= k の解の個数は、固定したグラフ yy=f(x){}= f(x) に水平な直線 yy=k{}= k を当てて、共有点を数えればよいということです。

例題4:解の個数とグラフ

kk を定数とします。

(1) 方程式 x2x^2−4x{}- 4x+3{}+ 3=k{}= k の実数解の個数を、kk の値によって分類しなさい。

(2) 方程式 x2x^2−2x{}- 2x−k{}- k=0{}= 0 の 00≦x{}\leqq x≦3{}\leqq 3 の範囲にある解の個数を、kk の値によって分類しなさい。


【解答】

(1) yy=x2{}= x^2−4x{}- 4x+3{}+ 3=(x−2)2{}= (x - 2)^2−1{}- 1 のグラフは、頂点 (2, −1)(2,\ -1) の下に凸の放物線です。直線 yy=k{}= k との共有点の個数を数えて

k>−1 のとき 2 個k=−1 のとき 1 個k<−1 のとき 0 個‾\underline{\begin{aligned}&k > -1 \ \text{のとき}\ 2\ \text{個} \\ &k = -1 \ \text{のとき}\ 1\ \text{個} \\ &k < -1 \ \text{のとき}\ 0\ \text{個}\end{aligned}}

判別式でも確かめられます。x2x^2−4x{}- 4x+3{}+ 3−k{}- k=0{}= 0 で D4\dfrac{D}{4}=4{}= 4−(3−k){}- (3 - k)=k{}= k+1{}+ 1 なので、kk>−1{}> -1 で DD>0{}> 0 です。

(2) kk を分離して x2x^2−2x{}- 2x=k{}= k とし、yy=x2{}= x^2−2x (0≦x≦3){}- 2x \ (0 \leqq x \leqq 3) のグラフと直線 yy=k{}= k の共有点を数えます。

y\displaystyle y=x2\displaystyle {}= x^2−2x\displaystyle {}- 2x=(x−1)2\displaystyle {}= (x - 1)^2−1\displaystyle {}- 1

頂点は (1, −1)(1,\ -1)、左端は (0, 0)(0,\ 0)、右端は (3, 3)(3,\ 3) で、両端とも含みます。

x y O k = 3(1 個) 0 < k ≦ 3(1 個) −1 < k ≦ 0(2 個) k = −1(1 個) k = 0(2 個) 頂点 (1, −1) (3, 3) 2 3 y = x² − 2x

直線 yy=k{}= k を下から上へ動かすと

  • kk<−1{}< -1 のときは、グラフに届かないので 0 個
  • kk=−1{}= -1 のときは、頂点だけで 1 個
  • −1-1<k{}< k≦0{}\leqq 0 のときは、頂点の左右に 1 つずつで 2 個(kk=0{}= 0 では xx=0,{}= 0, 2\ 2 で、左端の xx=0{}= 0 も含む)
  • 00<k{}< k≦3{}\leqq 3 のときは、頂点の右側だけで 1 個(左側の部分は高さ 00 までしかない)
  • kk>3{}> 3 のときは 0 個
k<−1, k>3 のとき 0 個k=−1, 0<k≦3 のとき 1 個−1<k≦0 のとき 2 個‾\underline{\begin{aligned}&k < -1,\ k > 3 \ \text{のとき}\ 0\ \text{個} \\ &k = -1,\ 0 < k \leqq 3 \ \text{のとき}\ 1\ \text{個} \\ &-1 < k \leqq 0 \ \text{のとき}\ 2\ \text{個}\end{aligned}}

境目の kk=0{}= 0 と kk=3{}= 3 は、実際に解いて確かめます。kk=0{}= 0 なら x(x−2)x(x - 2)=0{}= 0 で xx=0,{}= 0, 2\ 2 がどちらも範囲内、kk=3{}= 3 なら (x−3)(x+1)(x - 3)(x + 1)=0{}= 0 で範囲内は xx=3{}= 3 だけです。

放物線と直線

xx 軸は、直線 yy=0{}= 0 のことでした。相手が一般の直線 yy=mx{}= mx+n{}+ n になっても、考え方は変わりません。

公式5:放物線と直線の位置関係

放物線 yy=ax2{}= ax^2+bx{}+ bx+c{}+ c と直線 yy=mx{}= mx+n{}+ n の共有点の xx 座標は、yy を消去した二次方程式

ax2\displaystyle ax^2+(b−m)x\displaystyle {}+ (b - m)x+(c−n)\displaystyle {}+ (c - n)=0\displaystyle {}= 0

の実数解である。この方程式の判別式を DD とすると

  • DD>0{}> 0  ⟺  {}\iff 異なる 2 点で交わる
  • DD=0{}= 0  ⟺  {}\iff 1 点で接する(直線は放物線の接線、重解が接点の xx 座標)
  • DD<0{}< 0  ⟺  {}\iff 共有点をもたない

ただし、yy 軸に平行な直線 xx=t{}= t は、放物線とつねに 1 点で交わるが、接線ではない。

yy を消去した式は「放物線の yy − 直線の yy =0= 0」と同じです。つまり、2 つのグラフの高さの差が 00 になる xx を探していることになります。

リレーで 2 チームの走者が並んで走っている場面を考えます。「どこで並んだか」を知りたいとき、2 人の位置をそれぞれ追うより、「A チームが何 m リードしているか」という差だけを見て、差が 00 になる瞬間を探すほうが簡単です。差が一度 00 になって符号が変わるなら抜いた、00 になった瞬間にまた広がっていくなら、並びかけて抜ききれなかった——これが「接する」です。放物線と直線でも、差の二次関数 ax2ax^2+(b−m)x{}+ (b - m)x+(c−n){}+ (c - n) と xx 軸の関係を調べれば、公式1 がそのまま使えます。

最後の注意の直線 xx=t{}= t は、yy を消去できない(式に yy しか残らない)ので、判別式の話に乗りません。放物線を縦に貫いて通り過ぎるだけなので、共有点が 1 つでも「接する」とは言いません(厳密定義のページで扱います)。

放物線と直線は、yy を消去した二次方程式(高さの差が 00 になる式)の判別式で、交わる・接する・離れるが分かり、接するときは重解が接点の xx 座標になるということです。

例題5:放物線と直線

(1) kk を定数とします。放物線 yy=x2{}= x^2 と直線 yy=2x{}= 2x+k{}+ k の共有点の個数を kk の値によって分類しなさい。また、接するときの接点の座標を求めなさい。

(2) 点 (1, −3)(1,\ -3) を通り、放物線 yy=x2{}= x^2 に接する直線の方程式と、そのときの接点の座標を求めなさい。


【解答】

(1) yy を消去して x2x^2=2x{}= 2x+k{}+ k、すなわち x2x^2−2x{}- 2x−k{}- k=0{}= 0。b′b'=−1{}= -1 として

D4\displaystyle \frac{D}{4}=(−1)2\displaystyle {}= (-1)^2−(−k)\displaystyle {}- (-k)=1\displaystyle {}= 1+k\displaystyle {}+ kk>−1 のとき 2 個k=−1 のとき 1 個(接する)k<−1 のとき 0 個‾\underline{\begin{aligned}&k > -1 \ \text{のとき}\ 2\ \text{個} \\ &k = -1 \ \text{のとき}\ 1\ \text{個(接する)} \\ &k < -1 \ \text{のとき}\ 0\ \text{個}\end{aligned}}

kk=−1{}= -1 のとき、方程式は x2x^2−2x{}- 2x+1{}+ 1=(x−1)2{}= (x - 1)^2=0{}= 0 で、重解 xx=1{}= 1。yy=12{}= 1^2=1{}= 1 なので 接点 (1, 1)‾\underline{\text{接点}\ (1,\ 1)} です。

(2) 点 (1, −3)(1,\ -3) を通る直線のうち、xx=1{}= 1 は yy 軸に平行で接線になりません。そこで傾きを mm として、直線を yy=m(x−1){}= m(x - 1)−3{}- 3 とおきます。yy を消去して

x2\displaystyle x^2=mx\displaystyle {}= mx−m\displaystyle {}- m−3\displaystyle {}- 3⟹ x2\displaystyle {}\Longrightarrow\ x^2−mx\displaystyle {}- mx+(m+3)\displaystyle {}+ (m + 3)=0\displaystyle {}= 0

接する条件は DD=0{}= 0 です。

D\displaystyle D=m2\displaystyle {}= m^2−4(m+3)\displaystyle {}- 4(m + 3)=m2\displaystyle {}= m^2−4m\displaystyle {}- 4m−12\displaystyle {}- 12=(m−6)(m+2)\displaystyle {}= (m - 6)(m + 2)=0\displaystyle {}= 0

より mm=6,{}= 6, −2{}\ -2。接点の xx 座標は重解 xx=m2{}= \dfrac{m}{2} です。

  • mm=6{}= 6 のとき 直線 yy=6x{}= 6x−9{}- 9、接点の xx 座標は 33 で、接点 (3, 9)(3,\ 9)
  • mm=−2{}= -2 のとき 直線 yy=−2x{}= -2x−1{}- 1、接点の xx 座標は −1-1 で、接点 (−1, 1)(-1,\ 1)
y=6x−9 (接点 (3, 9))y=−2x−1 (接点 (−1, 1))‾\underline{\begin{aligned}&y = 6x - 9 \ \text{(接点}\ (3,\ 9)\text{)} \\ &y = -2x - 1 \ \text{(接点}\ (-1,\ 1)\text{)}\end{aligned}}

確かめると、x2x^2−6x{}- 6x+9{}+ 9=(x−3)2{}= (x - 3)^2、x2x^2+2x{}+ 2x+1{}+ 1=(x+1)2{}= (x + 1)^2 で、どちらも重解になっています。放物線の外の点からは、接線が 2 本引けます。

第7章へ——「上にある」を不等式で

この章では、グラフが xx 軸と交わるか、どこで交わるかを調べました。yy=x2{}= x^2−2x{}- 2x−3{}- 3=(x+1)(x−3){}= (x + 1)(x - 3) のグラフは、xx 軸と xx=−1,{}= -1, 3\ 3 で交わり、その間 −1-1<x{}< x<3{}< 3 では xx 軸より下にあります。これを式で書くと

x2\displaystyle x^2−2x\displaystyle {}- 2x−3\displaystyle {}- 3<0\displaystyle {}< 0  ⟺  −1\displaystyle {}\iff -1<x\displaystyle {}< x<3\displaystyle {}< 3

という二次不等式の答えになります。第7章では、このように「グラフが xx 軸より上か下か」を読むことで二次不等式を解きます。例題3 で後回しにした「DD=1{}= 1−k2{}- k^2>0{}> 0 となる kk の範囲」も、そこで求められるようになります。公式3 の「グラフ全体が xx 軸より上」は、「すべての xx で ax2ax^2+bx{}+ bx+c{}+ c>0{}> 0 が成り立つ」という不等式の条件として、第7章でもう一度登場します。

基礎確認問題(全5問)

まずは公式をそのまま使う、ごく簡単な問題で確認しましょう。

問1

二次関数 yy=x2{}= x^2−5x{}- 5x+3{}+ 3 のグラフと xx 軸の共有点の個数を求めなさい。

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答え

2 個‾\underline{2\ \text{個}}(DD=25{}= 25−12{}- 12=13{}= 13>0{}> 0)

自己採点:
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問2

二次関数 yy=4x2{}= 4x^2−4x{}- 4x+1{}+ 1 のグラフと xx 軸の共有点の個数を求めなさい。

つまずいたときは:
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答え

1 個‾\underline{1\ \text{個}}(D4\dfrac{D}{4}=4{}= 4−4{}- 4=0{}= 0 で接する。接点は (12, 0)\left(\dfrac{1}{2},\ 0\right))

自己採点:
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問3

二次関数 yy=−x2{}= -x^2+2x{}+ 2x−3{}- 3 のグラフと xx 軸の共有点の個数を求めなさい。

つまずいたときは:
答えを見る
答え

0 個‾\underline{0\ \text{個}}(D4\dfrac{D}{4}=1{}= 1−3{}- 3=−2{}= -2<0{}< 0)

自己採点:
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問4

二次関数 yy=x2{}= x^2+6x{}+ 6x+k{}+ k のグラフが xx 軸に接するように、定数 kk の値を定めなさい。

答えを見る
答え

k=9‾\underline{k = 9}(D4\dfrac{D}{4}=9{}= 9−k{}- k=0{}= 0)

自己採点:
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問5

放物線 yy=x2{}= x^2 と直線 yy=2x{}= 2x−1{}- 1 の共有点の個数を求めなさい。

答えを見る
答え

1 個‾\underline{1\ \text{個}}(x2x^2−2x{}- 2x+1{}+ 1=0{}= 0 で D4\dfrac{D}{4}=1{}= 1−1{}- 1=0{}= 0。点 (1, 1)(1,\ 1) で接する)

自己採点:
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実践問題(全20問)

難易度マークは ★=基礎、★★=標準、★★★=入試レベルです。★から順に取り組みましょう。

問1 ★

(1) yy=2x2{}= 2x^2−3x{}- 3x−4{}- 4

(2) yy=−3x2{}= -3x^2+6x{}+ 6x−3{}- 3

(3) yy=x2{}= x^2−x{}- x+1{}+ 1

上の (1)〜(3) の二次関数のグラフと xx 軸の共有点の個数を、それぞれ求めなさい。

つまずいたときは:
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答え

(1) 22 個 (2) 11 個 (3) 00 個

解説

判別式の符号を調べます(公式1)。

(1) DD=(−3)2{}= (-3)^2−4×2×(−4){}- 4 \times 2 \times (-4)=9{}= 9+32{}+ 32=41{}= 41>0{}> 0 なので 2 個‾\underline{2\ \text{個}}。

(2) b′b'=3{}= 3 として

D4\displaystyle \frac{D}{4}=32\displaystyle {}= 3^2−(−3)×(−3)\displaystyle {}- (-3) \times (-3)=9\displaystyle {}= 9−9\displaystyle {}- 9=0\displaystyle {}= 0

なので 1 個‾\underline{1\ \text{個}}(接する)。yy=−3(x−1)2{}= -3(x - 1)^2 で、接点は (1, 0)(1,\ 0) です。

(3) DD=(−1)2{}= (-1)^2−4×1×1{}- 4 \times 1 \times 1=−3{}= -3<0{}< 0 なので 0 個‾\underline{0\ \text{個}}。

(2) は aa<0{}< 0 なので、acac=(−3)×(−3){}= (-3) \times (-3)=9{}= 9 の符号に注意します。

自己採点:
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問2 ★

(1) yy=x2{}= x^2−2x{}- 2x−4{}- 4

(2) yy=−4x2{}= -4x^2+12x{}+ 12x−9{}- 9

上の (1),(2) の二次関数のグラフと xx 軸の共有点の座標を、それぞれ求めなさい。

つまずいたときは:
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答え

(1) (1−5, 0)(1 - \sqrt{5},\ 0),(1+5, 0)(1 + \sqrt{5},\ 0) (2) (32, 0)\left(\dfrac{3}{2},\ 0\right)(接点)

解説

共有点の xx 座標は、yy=0{}= 0 とおいた二次方程式の実数解です(公式2)。

(1) x2x^2−2x{}- 2x−4{}- 4=0{}= 0 を b′b'=−1{}= -1 として解くと

x\displaystyle x=1\displaystyle {}= 1±1+4\displaystyle {}\pm \sqrt{1 + 4}=1\displaystyle {}= 1±5\displaystyle {}\pm \sqrt{5} (1−5, 0),‾\displaystyle \underline{\rule[-0.25em]{0em}{1.2061em}(1 - \sqrt{5},\ 0),} (1+5, 0)‾\displaystyle \underline{\rule[-0.25em]{0em}{1.2061em}\ (1 + \sqrt{5},\ 0)}

(2) b′b'=6{}= 6 として D4\dfrac{D}{4}=62{}= 6^2−(−4)×(−9){}- (-4) \times (-9)=36{}= 36−36{}- 36=0{}= 0 なので、グラフは xx 軸に接します。接点の xx 座標は

−b2a\displaystyle -\frac{b}{2a}=−122×(−4)\displaystyle {}= -\frac{12}{2 \times (-4)}=32\displaystyle {}= \frac{3}{2} (32, 0)‾\underline{\left(\frac{3}{2},\ 0\right)}

実際、yy=−(4x2−12x+9){}= -(4x^2 - 12x + 9)=−(2x−3)2{}= -(2x - 3)^2 です。

自己採点:
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問3 ★

(1) yy=x2{}= x^2−6x{}- 6x+4{}+ 4

(2) yy=−2x2{}= -2x^2+4x{}+ 4x+1{}+ 1

(3) yy=x2{}= x^2+x{}+ x−1{}- 1

上の (1)〜(3) の二次関数のグラフが xx 軸から切り取る線分の長さを、それぞれ求めなさい。

つまずいたときは:
答えを見る
答え

(1) 252\sqrt{5} (2) 6\sqrt{6} (3) 5\sqrt{5}

解説

長さは D∣a∣\dfrac{\sqrt{D}}{\lvert a \rvert}、bb=2b′{}= 2b' なら 2D/4∣a∣\dfrac{2\sqrt{D/4}}{\lvert a \rvert} です(公式2)。

(1) D4\dfrac{D}{4}=9{}= 9−4{}- 4=5{}= 5 なので、長さは 251\dfrac{2\sqrt{5}}{1}=25‾{}= \underline{2\sqrt{5}}。 解は xx=3{}= 3±5{}\pm \sqrt{5} で、差は確かに 252\sqrt{5} です。

(2) D4\dfrac{D}{4}=22{}= 2^2−(−2)×1{}- (-2) \times 1=6{}= 6 なので、長さは

26∣−2∣\displaystyle \frac{2\sqrt{6}}{\lvert -2 \rvert}=6‾\displaystyle {}= \underline{\sqrt{6}}

解は 2x22x^2−4x{}- 4x−1{}- 1=0{}= 0 より xx=2±62{}= \dfrac{2 \pm \sqrt{6}}{2} で、差は 6\sqrt{6} です。

(3) DD=1{}= 1+4{}+ 4=5{}= 5 なので、長さは 51\dfrac{\sqrt{5}}{1}=5‾{}= \underline{\sqrt{5}}。

(2) のように aa<0{}< 0 のときも、分母は絶対値 ∣a∣\lvert a \rvert にします。

自己採点:
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問4 ★

kk を定数とします。二次関数 yy=x2{}= x^2−4x{}- 4x+k{}+ k のグラフと xx 軸の共有点の個数を、kk の値によって場合分けして求めなさい。

つまずいたときは:
答えを見る
答え

kk<4{}< 4 のとき 22 個,kk=4{}= 4 のとき 11 個,kk>4{}> 4 のとき 00 個

解説

b′b'=−2{}= -2 として

D4\displaystyle \frac{D}{4}=(−2)2\displaystyle {}= (-2)^2−k\displaystyle {}- k=4\displaystyle {}= 4−k\displaystyle {}- k

DD>0{}> 0  ⟺  k{}\iff k<4{}< 4,DD=0{}= 0  ⟺  k{}\iff k=4{}= 4,DD<0{}< 0  ⟺  k{}\iff k>4{}> 4 なので

k<4 のとき 2 個k=4 のとき 1 個k>4 のとき 0 個‾\underline{\begin{aligned}&k < 4 \ \text{のとき}\ 2\ \text{個} \\ &k = 4 \ \text{のとき}\ 1\ \text{個} \\ &k > 4 \ \text{のとき}\ 0\ \text{個}\end{aligned}}

グラフで見ると、yy=(x−2)2{}= (x - 2)^2+k{}+ k−4{}- 4 の頂点 (2, k−4)(2,\ k - 4) が、kk<4{}< 4 なら xx 軸より下、kk>4{}> 4 なら上にあります。

自己採点:
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問5 ★

二次関数 yy=x2{}= x^2−2kx{}- 2kx+3k{}+ 3k−2{}- 2 のグラフが xx 軸に接するように、定数 kk の値を定め、そのときの接点の座標を求めなさい。

つまずいたときは:
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答え

kk=1{}= 1 のとき接点 (1, 0)(1,\ 0),kk=2{}= 2 のとき接点 (2, 0)(2,\ 0)

解説

b′b'=−k{}= -k として

D4\displaystyle \frac{D}{4}=(−k)2\displaystyle {}= (-k)^2−(3k−2)\displaystyle {}- (3k - 2)=k2\displaystyle {}= k^2−3k\displaystyle {}- 3k+2\displaystyle {}+ 2=(k−1)(k−2)\displaystyle {}= (k - 1)(k - 2)

接する条件は D4\dfrac{D}{4}=0{}= 0 なので、kk=1,{}= 1, 2\ 2 です。接点の xx 座標は −b2a-\dfrac{b}{2a}=2k2{}= \dfrac{2k}{2}=k{}= k です。

  • kk=1{}= 1 のとき yy=x2{}= x^2−2x{}- 2x+1{}+ 1=(x−1)2{}= (x - 1)^2 で、接点は (1, 0)(1,\ 0)
  • kk=2{}= 2 のとき yy=x2{}= x^2−4x{}- 4x+4{}+ 4=(x−2)2{}= (x - 2)^2 で、接点は (2, 0)(2,\ 0)
k=1 のとき接点 (1, 0),‾\displaystyle \underline{\rule[-0.25em]{0em}{1.0000em}k = 1 \ \text{のとき接点}\ (1,\ 0),}k=2 のとき接点 (2, 0)‾\displaystyle \underline{\rule[-0.25em]{0em}{1.0000em}\quad k = 2 \ \text{のとき接点}\ (2,\ 0)}

D4\dfrac{D}{4} は kk の二次式ですが、「=0= 0」なので第5章の方法で解けます。

自己採点:
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問6 ★

放物線 yy=x2{}= x^2−x{}- x+2{}+ 2 と直線 yy=3x{}= 3x−2{}- 2 の共有点の個数と、共有点の座標を求めなさい。

つまずいたときは:
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答え

11 個(接する),共有点 (2, 4)(2,\ 4)

解説

yy を消去します(公式5)。

x2\displaystyle x^2−x\displaystyle {}- x+2\displaystyle {}+ 2=3x\displaystyle {}= 3x−2\displaystyle {}- 2⟹ x2\displaystyle {}\Longrightarrow\ x^2−4x\displaystyle {}- 4x+4\displaystyle {}+ 4=0\displaystyle {}= 0

D4\dfrac{D}{4}=(−2)2{}= (-2)^2−4{}- 4=0{}= 0 なので、放物線と直線は接していて、共有点は 11 個です。

(x−2)2(x - 2)^2=0{}= 0 より xx=2{}= 2(重解)。yy=3×2{}= 3 \times 2−2{}- 2=4{}= 4 なので

1 個,共有点 (2, 4)‾\underline{1\ \text{個,共有点}\ (2,\ 4)}

放物線の式に入れても 44−2{}- 2+2{}+ 2=4{}= 4 で一致します。直線 yy=3x{}= 3x−2{}- 2 は、点 (2, 4)(2,\ 4) における放物線の接線です。

自己採点:
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問7 ★

kk を定数とし、二次関数 yy=−x2{}= -x^2+4x{}+ 4x+k{}+ k を考えます。

(1) グラフが xx 軸と共有点をもつ

(2) グラフ全体が xx 軸より下にある

上の (1),(2) の条件を満たす kk の値の範囲を、それぞれ求めなさい。

つまずいたときは:
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答え

(1) kk≧−4{}\geqq -4 (2) kk<−4{}< -4

解説

b′b'=2{}= 2 として

D4\displaystyle \frac{D}{4}=22\displaystyle {}= 2^2−(−1)×k\displaystyle {}- (-1) \times k=4\displaystyle {}= 4+k\displaystyle {}+ k

(1) 共有点をもつ条件は DD≧0{}\geqq 0 なので、44+k{}+ k≧0{}\geqq 0 より k≧−4‾\underline{k \geqq -4}。

(2) x2x^2 の係数が −1-1<0{}< 0 なので、グラフは上に凸です。全体が xx 軸より下にある条件は、共有点をもたないこと、すなわち DD<0{}< 0 です(公式3)。44+k{}+ k<0{}< 0 より k<−4‾\underline{k < -4}。

上に凸のグラフは、xx 軸から浮くとすれば必ず下側に浮くので、(2) はちょうど (1) の否定になっています。平方完成すると yy=−(x−2)2{}= -(x - 2)^2+k{}+ k+4{}+ 4 で、頂点の yy 座標 kk+4{}+ 4 が負になる条件と同じです。

自己採点:
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問8 ★

二次関数 yy=ax2{}= ax^2+bx{}+ bx+c{}+ c のグラフについて、次の (1)〜(4) の場合を考えます。

(1) aa>0{}> 0 で、頂点が (1, 2)(1,\ 2)

(2) aa<0{}< 0 で、頂点が (−1, 3)(-1,\ 3)

(3) aa>0{}> 0 で、頂点が (3, 0)(3,\ 0)

(4) aa<0{}< 0 で、頂点が (2, −1)(2,\ -1)

上の (1)〜(4) のそれぞれについて、判別式 DD=b2{}= b^2−4ac{}- 4ac の符号を求めなさい。

つまずいたときは:
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答え

(1) DD<0{}< 0 (2) DD>0{}> 0 (3) DD=0{}= 0 (4) DD<0{}< 0

解説

xx 軸との共有点の個数を、グラフの形から読みとります。

(1) 下に凸で頂点が xx 軸より上 → 共有点なし → D<0‾\underline{D < 0}

(2) 上に凸で頂点が xx 軸より上 → xx 軸と 2 点で交わる → D>0‾\underline{D > 0}

(3) 頂点が xx 軸上 → 接する → D=0‾\underline{D = 0}

(4) 上に凸で頂点が xx 軸より下 → 共有点なし → D<0‾\underline{D < 0}

式で確かめることもできます。頂点の yy 座標は −D4a-\dfrac{D}{4a} なので、DD=−4a×(頂点の y 座標){}= -4a \times (\text{頂点の}\ y\ \text{座標}) です。たとえば (2) は DD=−4a×3{}= -4a \times 3 で、aa<0{}< 0 なので DD>0{}> 0 です。(4) は DD=−4a×(−1){}= -4a \times (-1)=4a{}= 4a<0{}< 0 です。 「頂点が xx 軸より上だから DD<0{}< 0」と覚えると、(2) で間違えます。凸の向きと組み合わせて判断します。

自己採点:
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問9 ★★

kk を定数とします。関数 yy=kx2{}= kx^2+4x{}+ 4x+2{}+ 2 のグラフと xx 軸の共有点の個数を、kk の値によって場合分けして求めなさい。

つまずいたときは:
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答え

kk<0{}< 0,00<k{}< k<2{}< 2 のとき 22 個;kk=0{}= 0,kk=2{}= 2 のとき 11 個;kk>2{}> 2 のとき 00 個

解説

「二次関数」と書かれていないので、x2x^2 の係数が 00 になる場合を先に調べます(公式3)。

kk=0{}= 0 のとき yy=4x{}= 4x+2{}+ 2 は傾き 44 の直線で、xx 軸と点 (−12, 0)\left(-\dfrac{1}{2},\ 0\right) の 1 点で交わります。共有点は 11 個です。

kk≠0{}\neq 0 のとき 二次関数なので判別式を使います。b′b'=2{}= 2 として

D4\displaystyle \frac{D}{4}=22\displaystyle {}= 2^2−k×2\displaystyle {}- k \times 2=4\displaystyle {}= 4−2k\displaystyle {}- 2k

kk<2{}< 2(ただし kk≠0{}\neq 0)で 22 個、kk=2{}= 2 で 11 個、kk>2{}> 2 で 00 個です。

まとめると

k<0, 0<k<2 のとき 2 個k=0, k=2 のとき 1 個k>2 のとき 0 個‾\underline{\begin{aligned}&k < 0,\ 0 < k < 2 \ \text{のとき}\ 2\ \text{個} \\ &k = 0,\ k = 2 \ \text{のとき}\ 1\ \text{個} \\ &k > 2 \ \text{のとき}\ 0\ \text{個}\end{aligned}}

kk=0{}= 0 の直線は xx 軸と交わっている(接してはいない)ので、共有点の数は 11 個でも kk=2{}= 2 の場合とは様子が違います。

自己採点:
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問10 ★★

条件を満たす kk がないときは「ない」と答えることにします。kk を定数とし、関数 yy=kx2{}= kx^2+6x{}+ 6x+3{}+ 3 を考えます。

(1) すべての実数 xx で yy>0{}> 0 となる

(2) すべての実数 xx で yy<0{}< 0 となる

上の (1),(2) の条件を満たす kk の値の範囲を、それぞれ求めなさい。

つまずいたときは:
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答え

(1) kk>3{}> 3 (2) ない

解説

kk=0{}= 0 のとき yy=6x{}= 6x+3{}+ 3 は直線で、xx が大きければ正、小さければ負になります。(1),(2) のどちらも満たしません。

kk≠0{}\neq 0 のとき b′b'=3{}= 3 として

D4\displaystyle \frac{D}{4}=32\displaystyle {}= 3^2−3k\displaystyle {}- 3k=9\displaystyle {}= 9−3k\displaystyle {}- 3k

(1) グラフ全体が xx 軸より上にある条件は、kk>0{}> 0 かつ DD<0{}< 0 です(公式3)。99−3k{}- 3k<0{}< 0 より kk>3{}> 3 で、これは kk>0{}> 0 も満たします。k>3‾\underline{k > 3}

(2) グラフ全体が xx 軸より下にある条件は、kk<0{}< 0 かつ DD<0{}< 0、すなわち kk<0{}< 0 かつ kk>3{}> 3 です。これを満たす kk はありません。ない‾\underline{\text{ない}}

kk<0{}< 0 のとき D4\dfrac{D}{4}=9{}= 9−3k{}- 3k>0{}> 0 となり、上に凸のグラフが必ず xx 軸をまたいでしまいます。定数項 33 が正なので、グラフは点 (0, 3)(0,\ 3) を通り、xx 軸より下に収まりようがないのです。

自己採点:
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問11 ★★

二次関数 yy=x2{}= x^2−kx{}- kx+2k{}+ 2k−4{}- 4 のグラフが xx 軸から切り取る線分の長さが 66 となるように、定数 kk の値を定めなさい。

つまずいたときは:
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答え

kk=−2,{}= -2, 10\ 10

解説

判別式は

D\displaystyle D=(−k)2\displaystyle {}= (-k)^2−4(2k−4)\displaystyle {}- 4(2k - 4)=k2\displaystyle {}= k^2−8k\displaystyle {}- 8k+16\displaystyle {}+ 16=(k−4)2\displaystyle {}= (k - 4)^2

線分ができるには DD>0{}> 0、すなわち kk≠4{}\neq 4 が必要です。このとき線分の長さは

D1\displaystyle \frac{\sqrt{D}}{1}=(k−4)2\displaystyle {}= \sqrt{(k - 4)^2}=∣k−4∣\displaystyle {}= \lvert k - 4 \rvert

(A2\sqrt{A^2}=∣A∣{}= \lvert A \rvert に注意します。)∣k−4∣\lvert k - 4 \rvert=6{}= 6 より kk−4{}- 4=±6{}= \pm 6 なので

k=−2,‾\displaystyle \underline{\rule[-0.1944em]{0em}{0.8888em}k = -2,} 10‾\displaystyle \underline{\rule[-0.1944em]{0em}{0.8888em}\ 10}

どちらも kk≠4{}\neq 4 を満たします。

確かめ:kk=10{}= 10 なら yy=x2{}= x^2−10x{}- 10x+16{}+ 16=(x−2)(x−8){}= (x - 2)(x - 8) で長さ 66、kk=−2{}= -2 なら yy=x2{}= x^2+2x{}+ 2x−8{}- 8=(x+4)(x−2){}= (x + 4)(x - 2) で長さ 66 です。

実は x2x^2−kx{}- kx+2k{}+ 2k−4{}- 4=(x−2)(x−k+2){}= (x - 2)(x - k + 2) と因数分解でき、xx 軸との交点は xx=2{}= 2 と xx=k{}= k−2{}- 2 です。長さは ∣(k−2)−2∣\lvert (k - 2) - 2 \rvert=∣k−4∣{}= \lvert k - 4 \rvert となり、同じ結果になります。

自己採点:
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問12 ★★

kk を定数とします。二次関数 yy=x2{}= x^2−(k+2)x{}- (k + 2)x+2k{}+ 2k のグラフは、kk の値にかかわらず xx 軸と共有点をもつことを示しなさい。また、グラフが xx 軸に接するときの kk の値と、接点の座標を求めなさい。

つまずいたときは:
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答え

DD=(k−2)2{}= (k - 2)^2≧0{}\geqq 0 より示される。接するのは kk=2{}= 2 のときで、接点 (2, 0)(2,\ 0)

解説

判別式を計算します。

D\displaystyle D={−(k+2)}2\displaystyle {}= \{-(k + 2)\}^2−4×2k\displaystyle {}- 4 \times 2k=k2\displaystyle {}= k^2+4k\displaystyle {}+ 4k+4\displaystyle {}+ 4−8k\displaystyle {}- 8k=k2\displaystyle {}= k^2−4k\displaystyle {}- 4k+4\displaystyle {}+ 4=(k−2)2\displaystyle {}= (k - 2)^2

実数の 2 乗は 00 以上なので、どんな kk でも DD≧0{}\geqq 0 です。よって、グラフは kk の値にかかわらず xx 軸と共有点をもちます。(証明終)

接する条件は DD=0{}= 0、すなわち (k−2)2(k - 2)^2=0{}= 0 より kk=2{}= 2。このとき yy=x2{}= x^2−4x{}- 4x+4{}+ 4=(x−2)2{}= (x - 2)^2 なので、接点は (2, 0)(2,\ 0) です。

k=2,‾\displaystyle \underline{\rule[-0.25em]{0em}{1.0000em}k = 2,} 接点 (2, 0)‾\displaystyle \underline{\rule[-0.25em]{0em}{1.0000em}\ \text{接点}\ (2,\ 0)}

別の見方:x2x^2−(k+2)x{}- (k + 2)x+2k{}+ 2k=(x−2)(x−k){}= (x - 2)(x - k) と因数分解できるので、グラフは kk によらず点 (2, 0)(2,\ 0) を通ります。もう 1 つの交点 (k, 0)(k,\ 0) が (2, 0)(2,\ 0) に重なるときが接する場合です。DD が「文字の式の 2 乗」になったら、このような因数分解が隠れていることが多いです。

自己採点:
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問13 ★★

kk を定数とします。放物線 yy=x2{}= x^2−3x{}- 3x+5{}+ 5 と直線 yy=x{}= x+k{}+ k の共有点の個数を、kk の値によって場合分けして求めなさい。また、接するときの接点の座標を求めなさい。

つまずいたときは:
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答え

kk>1{}> 1 のとき 22 個,kk=1{}= 1 のとき 11 個,kk<1{}< 1 のとき 00 個;接点 (2, 3)(2,\ 3)

解説

yy を消去すると

x2\displaystyle x^2−3x\displaystyle {}- 3x+5\displaystyle {}+ 5=x\displaystyle {}= x+k\displaystyle {}+ k⟹ x2\displaystyle {}\Longrightarrow\ x^2−4x\displaystyle {}- 4x+(5−k)\displaystyle {}+ (5 - k)=0\displaystyle {}= 0

b′b'=−2{}= -2 として

D4\displaystyle \frac{D}{4}=4\displaystyle {}= 4−(5−k)\displaystyle {}- (5 - k)=k\displaystyle {}= k−1\displaystyle {}- 1 k>1 のとき 2 個k=1 のとき 1 個k<1 のとき 0 個‾\underline{\begin{aligned}&k > 1 \ \text{のとき}\ 2\ \text{個} \\ &k = 1 \ \text{のとき}\ 1\ \text{個} \\ &k < 1 \ \text{のとき}\ 0\ \text{個}\end{aligned}}

kk=1{}= 1 のとき、方程式は x2x^2−4x{}- 4x+4{}+ 4=(x−2)2{}= (x - 2)^2=0{}= 0 で、重解 xx=2{}= 2。yy=2{}= 2+1{}+ 1=3{}= 3 なので

接点 (2, 3)‾\underline{\text{接点}\ (2,\ 3)}

放物線の式でも 44−6{}- 6+5{}+ 5=3{}= 3 です。直線 yy=x{}= x+k{}+ k は傾き 11 のまま上下に動くので、kk が大きいほど放物線の内側に入りこみ、2 点で交わります。

自己採点:
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問14 ★★

点 (0, −1)(0,\ -1) を通り、放物線 yy=x2{}= x^2+2x{}+ 2x に接する直線の方程式と、そのときの接点の座標をすべて求めなさい。

つまずいたときは:
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答え

yy=−1{}= -1(接点 (−1, −1)(-1,\ -1)),yy=4x{}= 4x−1{}- 1(接点 (1, 3)(1,\ 3))

解説

点 (0, −1)(0,\ -1) を通る直線のうち、xx=0{}= 0(yy 軸)は放物線と 1 点で交わるだけで接線ではありません。そこで傾きを mm として yy=mx{}= mx−1{}- 1 とおきます。yy を消去して

x2\displaystyle x^2+2x\displaystyle {}+ 2x=mx\displaystyle {}= mx−1\displaystyle {}- 1⟹ x2\displaystyle {}\Longrightarrow\ x^2+(2−m)x\displaystyle {}+ (2 - m)x+1\displaystyle {}+ 1=0\displaystyle {}= 0

接する条件は DD=0{}= 0 です。

D\displaystyle D=(2−m)2\displaystyle {}= (2 - m)^2−4\displaystyle {}- 4=0\displaystyle {}= 0⟹ 2\displaystyle {}\Longrightarrow\ 2−m\displaystyle {}- m=±2\displaystyle {}= \pm 2⟹ m\displaystyle {}\Longrightarrow\ m=0,\displaystyle {}= 0, 4\displaystyle \ 4

接点の xx 座標は重解 xx=−2−m2{}= -\dfrac{2 - m}{2}=m−22{}= \dfrac{m - 2}{2} です。

  • mm=0{}= 0 のとき 直線 yy=−1{}= -1。xx=−1{}= -1 で、yy=−1{}= -1。接点 (−1, −1)(-1,\ -1)
  • mm=4{}= 4 のとき 直線 yy=4x{}= 4x−1{}- 1。xx=1{}= 1 で、yy=3{}= 3。接点 (1, 3)(1,\ 3)
y=−1 (接点 (−1, −1))y=4x−1 (接点 (1, 3))‾\underline{\begin{aligned}&y = -1 \ \text{(接点}\ (-1,\ -1)\text{)} \\ &y = 4x - 1 \ \text{(接点}\ (1,\ 3)\text{)}\end{aligned}}

yy=−1{}= -1 は、放物線 yy=(x+1)2{}= (x + 1)^2−1{}- 1 の頂点を通る水平な直線です。放物線の頂点での接線は、いつも xx 軸に平行になります。

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問15 ★★

kk を定数とします。方程式 x2x^2−4x{}- 4x+1{}+ 1−k{}- k=0{}= 0 の 00≦x{}\leqq x≦5{}\leqq 5 の範囲にある解の個数を、kk の値によって場合分けして求めなさい。

つまずいたときは:
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答え

kk<−3{}< -3,kk>6{}> 6 のとき 00 個;kk=−3{}= -3,11<k{}< k≦6{}\leqq 6 のとき 11 個;−3-3<k{}< k≦1{}\leqq 1 のとき 22 個

解説

kk を分離して x2x^2−4x{}- 4x+1{}+ 1=k{}= k とし、yy=x2{}= x^2−4x{}- 4x+1 (0≦x≦5){}+ 1 \ (0 \leqq x \leqq 5) のグラフと直線 yy=k{}= k の共有点を数えます(公式4)。

y\displaystyle y=(x−2)2\displaystyle {}= (x - 2)^2−3\displaystyle {}- 3

頂点は (2, −3)(2,\ -3)、左端は (0, 1)(0,\ 1)、右端は (5, 6)(5,\ 6) で、両端とも含みます。軸 xx=2{}= 2 から見て左側の部分は高さ 11 まで、右側の部分は高さ 66 まであります。

直線 yy=k{}= k を下から動かすと

  • kk<−3{}< -3:00 個
  • kk=−3{}= -3:頂点の 11 個
  • −3-3<k{}< k≦1{}\leqq 1:軸の左右に 11 個ずつで 22 個
  • 11<k{}< k≦6{}\leqq 6:右側だけで 11 個
  • kk>6{}> 6:00 個
k<−3, k>6 のとき 0 個k=−3, 1<k≦6 のとき 1 個−3<k≦1 のとき 2 個‾\underline{\begin{aligned}&k < -3,\ k > 6 \ \text{のとき}\ 0\ \text{個} \\ &k = -3,\ 1 < k \leqq 6 \ \text{のとき}\ 1\ \text{個} \\ &-3 < k \leqq 1 \ \text{のとき}\ 2\ \text{個}\end{aligned}}

境目の確かめ:kk=1{}= 1 なら x2x^2−4x{}- 4x=0{}= 0 で xx=0,{}= 0, 4\ 4(どちらも範囲内で 2 個)、kk=6{}= 6 なら x2x^2−4x{}- 4x−5{}- 5=0{}= 0 で xx=−1,{}= -1, 5\ 5(範囲内は 55 だけで 1 個)です。

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問16 ★★

kk を定数とし、放物線 yy=x2{}= x^2 と直線 yy=x{}= x+k{}+ k を考えます。

(1) 放物線と直線が異なる 2 点で交わるような kk の値の範囲を求めなさい。

(2) 2 つの共有点を結ぶ線分の長さが 323\sqrt{2} となるように、kk の値を定めなさい。

つまずいたときは:
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答え

(1) kk>−14{}> -\dfrac{1}{4} (2) kk=2{}= 2

解説

yy を消去して x2x^2−x{}- x−k{}- k=0{}= 0。判別式は

D\displaystyle D=(−1)2\displaystyle {}= (-1)^2−4×(−k)\displaystyle {}- 4 \times (-k)=1\displaystyle {}= 1+4k\displaystyle {}+ 4k

(1) DD>0{}> 0 より 11+4k{}+ 4k>0{}> 0 なので k>−14‾\underline{k > -\dfrac{1}{4}}。

(2) 2 つの共有点の xx 座標を α\alpha<β{}< \beta とすると、その差は公式2 と同じ計算で β\beta−α{}- \alpha=D1{}= \dfrac{\sqrt{D}}{1}=1+4k{}= \sqrt{1 + 4k} です。 2 点はどちらも直線 yy=x{}= x+k{}+ k 上にあり、傾きが 11 なので、yy 座標の差も β\beta−α{}- \alpha です。三平方の定理より、線分の長さは

(β−α)2+(β−α)2\displaystyle \sqrt{(\beta - \alpha)^2 + (\beta - \alpha)^2}=2 (β−α)\displaystyle {}= \sqrt{2}\,(\beta - \alpha)=21+4k\displaystyle {}= \sqrt{2}\sqrt{1 + 4k}

これが 323\sqrt{2} なので、1+4k\sqrt{1 + 4k}=3{}= 3 より 11+4k{}+ 4k=9{}= 9、k=2‾\underline{k = 2}。(1) の範囲に入っています。

確かめ:kk=2{}= 2 なら x2x^2−x{}- x−2{}- 2=(x+1)(x−2){}= (x + 1)(x - 2)=0{}= 0 で、共有点は (−1, 1)(-1,\ 1),(2, 4)(2,\ 4)。距離は 32+32\sqrt{3^2 + 3^2}=32{}= 3\sqrt{2} です。

xx 軸から切り取る線分と違い、斜めの直線では「xx 座標の差」がそのまま長さにはなりません。傾き mm の直線なら、長さは xx 座標の差の 1+m2\sqrt{1 + m^2} 倍です。

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問17 ★★★

kk を定数とします。方程式 ∣x2−2x−3∣\lvert x^2 - 2x - 3 \rvert=k{}= k の実数解の個数を、kk の値によって場合分けして求めなさい。

つまずいたときは:
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答え

kk<0{}< 0 のとき 00 個,kk=0{}= 0 のとき 22 個,00<k{}< k<4{}< 4 のとき 44 個,kk=4{}= 4 のとき 33 個,kk>4{}> 4 のとき 22 個

解説

yy=∣x2−2x−3∣{}= \lvert x^2 - 2x - 3 \rvert のグラフと直線 yy=k{}= k の共有点を数えます(公式4)。

x2x^2−2x{}- 2x−3{}- 3=(x+1)(x−3){}= (x + 1)(x - 3)=(x−1)2{}= (x - 1)^2−4{}- 4 なので、yy=x2{}= x^2−2x{}- 2x−3{}- 3 のグラフは頂点 (1, −4)(1,\ -4) で、xx 軸と xx=−1,{}= -1, 3\ 3 で交わります。絶対値をとると、xx 軸より下にある −1-1<x{}< x<3{}< 3 の部分が xx 軸に関して折り返され、そこは頂点 (1, 4)(1,\ 4) の上に凸の山になります(第1章 公式5 と同じ考え方)。

グラフは、両側の「下に凸の腕」(xx≦−1{}\leqq -1,xx≧3{}\geqq 3、高さ 00 から上へどこまでも)と、真ん中の「山」(高さ 00 から 44 まで)でできています。直線 yy=k{}= k を動かすと

  • kk<0{}< 0:グラフは yy≧0{}\geqq 0 にあるので 00 個
  • kk=0{}= 0:xx=−1,{}= -1, 3\ 3 の 22 個
  • 00<k{}< k<4{}< 4:両側の腕に 11 個ずつ、山に 22 個で 44 個
  • kk=4{}= 4:両側の腕に 11 個ずつ、山の頂上 xx=1{}= 1 で 33 個
  • kk>4{}> 4:両側の腕に 11 個ずつで 22 個
k<0 のとき 0 個k=0, k>4 のとき 2 個0<k<4 のとき 4 個k=4 のとき 3 個‾\underline{\begin{aligned}&k < 0 \ \text{のとき}\ 0\ \text{個} \\ &k = 0,\ k > 4 \ \text{のとき}\ 2\ \text{個} \\ &0 < k < 4 \ \text{のとき}\ 4\ \text{個} \\ &k = 4 \ \text{のとき}\ 3\ \text{個}\end{aligned}}

kk=4{}= 4 を計算で確かめます。x2x^2−2x{}- 2x−3{}- 3=4{}= 4 から xx=1{}= 1±22{}\pm 2\sqrt{2}(11+22{}+ 2\sqrt{2}>3{}> 3,11−22{}- 2\sqrt{2}<−1{}< -1 で腕の上)、x2x^2−2x{}- 2x−3{}- 3=−4{}= -4 から (x−1)2(x - 1)^2=0{}= 0 で xx=1{}= 1。合わせて 33 個です。

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問18 ★★★

2 つの放物線 yy=x2{}= x^2,yy=x2{}= x^2−4x{}- 4x+8{}+ 8 の両方に接する直線の方程式を求めなさい。また、それぞれの放物線との接点の座標を求めなさい。

つまずいたときは:
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答え

直線 yy=2x{}= 2x−1{}- 1;接点は yy=x2{}= x^2 と (1, 1)(1,\ 1),yy=x2{}= x^2−4x{}- 4x+8{}+ 8 と (3, 5)(3,\ 5)

解説

yy 軸に平行な直線はどちらの放物線にも接しないので、求める直線を yy=mx{}= mx+n{}+ n とおきます。

yy=x2{}= x^2 に接する条件 x2x^2−mx{}- mx−n{}- n=0{}= 0 が重解をもつので

D1\displaystyle D_1=m2\displaystyle {}= m^2+4n\displaystyle {}+ 4n=0\displaystyle {}= 0

yy=x2{}= x^2−4x{}- 4x+8{}+ 8 に接する条件 x2x^2−(m+4)x{}- (m + 4)x+(8−n){}+ (8 - n)=0{}= 0 が重解をもつので

D2\displaystyle D_2=(m+4)2\displaystyle {}= (m + 4)^2−4(8−n)\displaystyle {}- 4(8 - n)=m2\displaystyle {}= m^2+8m\displaystyle {}+ 8m−16\displaystyle {}- 16+4n\displaystyle {}+ 4n=0\displaystyle {}= 0

D2D_2−D1{}- D_1 をつくって m2m^2 と 4n4n を消すと

8m\displaystyle 8m−16\displaystyle {}- 16=0\displaystyle {}= 0⟹ m\displaystyle {}\Longrightarrow\ m=2\displaystyle {}= 2

D1D_1=0{}= 0 に入れて 44+4n{}+ 4n=0{}= 0 より nn=−1{}= -1。直線は y=2x‾\underline{\rule[-0.1944em]{0em}{0.8389em}y = 2x}−1‾\underline{\rule[-0.1944em]{0em}{0.8389em}{}- 1} です。

接点は重解から求めます。

  • yy=x2{}= x^2 とは:x2x^2−2x{}- 2x+1{}+ 1=(x−1)2{}= (x - 1)^2=0{}= 0 で xx=1{}= 1。接点 (1, 1)‾\underline{(1,\ 1)}
  • yy=x2{}= x^2−4x{}- 4x+8{}+ 8 とは:x2x^2−6x{}- 6x+9{}+ 9=(x−3)2{}= (x - 3)^2=0{}= 0 で xx=3{}= 3。yy=2×3{}= 2 \times 3−1{}- 1=5{}= 5 なので接点 (3, 5)‾\underline{(3,\ 5)}

2 つ目の放物線は yy=(x−2)2{}= (x - 2)^2+4{}+ 4 で、yy=x2{}= x^2 を xx 軸方向に 22,yy 軸方向に 44 平行移動したものです。同じ形の放物線どうしなので、2 つの判別式の m2m^2 がそろって消え、共通接線が 1 本に決まりました。

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問19 ★★★

kk を定数とし、2 つの放物線 yy=x2{}= x^2+1{}+ 1,yy=−x2{}= -x^2+2x{}+ 2x+k{}+ k を考えます。

(1) 2 つの放物線の共有点の個数を、kk の値によって場合分けして求めなさい。

(2) 共有点がちょうど 1 個になるときの、その共有点の座標を求めなさい。また、その点を通り、2 つの放物線の両方に接する直線の方程式を求めなさい。

つまずいたときは:
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答え

(1) kk>12{}> \dfrac{1}{2} のとき 22 個,kk=12{}= \dfrac{1}{2} のとき 11 個,kk<12{}< \dfrac{1}{2} のとき 00 個 (2) 共有点 (12, 54)\left(\dfrac{1}{2},\ \dfrac{5}{4}\right),直線 yy=x{}= x+34{}+ \dfrac{3}{4}

解説

(1) yy を消去すると

x2\displaystyle x^2+1\displaystyle {}+ 1=−x2\displaystyle {}= -x^2+2x\displaystyle {}+ 2x+k\displaystyle {}+ k⟹ 2x2\displaystyle {}\Longrightarrow\ 2x^2−2x\displaystyle {}- 2x+(1−k)\displaystyle {}+ (1 - k)=0\displaystyle {}= 0

共有点の xx 座標はこの二次方程式の実数解で、xx が決まれば yy も 1 つに決まるので、共有点の個数は実数解の個数と同じです。b′b'=−1{}= -1 として

D4\displaystyle \frac{D}{4}=1\displaystyle {}= 1−2(1−k)\displaystyle {}- 2(1 - k)=2k\displaystyle {}= 2k−1\displaystyle {}- 1 k>12 のとき 2 個k=12 のとき 1 個k<12 のとき 0 個‾\underline{\begin{aligned}&k > \frac{1}{2} \ \text{のとき}\ 2\ \text{個} \\ &k = \frac{1}{2} \ \text{のとき}\ 1\ \text{個} \\ &k < \frac{1}{2} \ \text{のとき}\ 0\ \text{個}\end{aligned}}

(2) kk=12{}= \dfrac{1}{2} のとき、方程式は 2x22x^2−2x{}- 2x+12{}+ \dfrac{1}{2}=2(x−12)2{}= 2\left(x - \dfrac{1}{2}\right)^2=0{}= 0 で、xx=12{}= \dfrac{1}{2}。yy=14{}= \dfrac{1}{4}+1{}+ 1=54{}= \dfrac{5}{4} なので、共有点は (12, 54)‾\underline{\left(\dfrac{1}{2},\ \dfrac{5}{4}\right)} です。

この点を通る直線(yy 軸に平行なものは接線にならない)を yy=m(x−12){}= m\left(x - \dfrac{1}{2}\right)+54{}+ \dfrac{5}{4} とおき、yy=x2{}= x^2+1{}+ 1 に接する条件を調べます。

x2\displaystyle x^2+1\displaystyle {}+ 1=mx\displaystyle {}= mx−m2\displaystyle {}- \frac{m}{2}+54\displaystyle {}+ \frac{5}{4}⟹ x2\displaystyle {}\Longrightarrow\ x^2−mx\displaystyle {}- mx+(m2−14)\displaystyle {}+ \left(\frac{m}{2} - \frac{1}{4}\right)=0\displaystyle {}= 0 D\displaystyle D=m2\displaystyle {}= m^2−4(m2−14)\displaystyle {}- 4\left(\frac{m}{2} - \frac{1}{4}\right)=m2\displaystyle {}= m^2−2m\displaystyle {}- 2m+1\displaystyle {}+ 1=(m−1)2\displaystyle {}= (m - 1)^2=0\displaystyle {}= 0

より mm=1{}= 1。直線は yy=x{}= x−12{}- \dfrac{1}{2}+54{}+ \dfrac{5}{4}、すなわち yy=x{}= x+34{}+ \dfrac{3}{4} です。

もう一方の放物線にも接しているかを確かめます。kk=12{}= \dfrac{1}{2} として

−x2\displaystyle -x^2+2x\displaystyle {}+ 2x+12\displaystyle {}+ \frac{1}{2}−(x+34)\displaystyle {}- \left(x + \frac{3}{4}\right)=−x2\displaystyle {}= -x^2+x\displaystyle {}+ x−14\displaystyle {}- \frac{1}{4}=−(x−12)2\displaystyle {}= -\left(x - \frac{1}{2}\right)^2

で重解になるので、同じ点で接しています。

y=x‾\displaystyle \underline{\rule[-0.686em]{0em}{2.0074em}y = x}+34‾\displaystyle \underline{\rule[-0.686em]{0em}{2.0074em}{}+ \frac{3}{4}}

2 つの放物線は、この直線をはさんで上と下から同じ点で触れ合っています。yy を消去した方程式が重解をもつことが、「放物線どうしが接する」ことの目印になっています。

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問20 ★★★

aa を定数とし、二次関数 yy=x2{}= x^2−2ax{}- 2ax+2a2{}+ 2a^2−4{}- 4 を考えます。

(1) グラフが xx 軸に接するように aa の値を定め、そのときの接点の座標を求めなさい。

(2) グラフが xx 軸と異なる 2 点で交わるとき、グラフが xx 軸から切り取る線分の長さの最大値と、そのときの aa の値を求めなさい。

つまずいたときは:
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答え

(1) aa=2{}= 2 のとき接点 (2, 0)(2,\ 0),aa=−2{}= -2 のとき接点 (−2, 0)(-2,\ 0) (2) aa=0{}= 0 のとき最大値 44

解説

b′b'=−a{}= -a として

D4\displaystyle \frac{D}{4}=(−a)2\displaystyle {}= (-a)^2−(2a2−4)\displaystyle {}- (2a^2 - 4)=4\displaystyle {}= 4−a2\displaystyle {}- a^2

(1) D4\dfrac{D}{4}=0{}= 0 より a2a^2=4{}= 4、aa=±2{}= \pm 2。平方完成すると yy=(x−a)2{}= (x - a)^2+a2{}+ a^2−4{}- 4 なので、接点(頂点)の xx 座標は aa です。

  • aa=2{}= 2 のとき yy=x2{}= x^2−4x{}- 4x+4{}+ 4=(x−2)2{}= (x - 2)^2 で、接点 (2, 0)(2,\ 0)
  • aa=−2{}= -2 のとき yy=x2{}= x^2+4x{}+ 4x+4{}+ 4=(x+2)2{}= (x + 2)^2 で、接点 (−2, 0)(-2,\ 0)
a=2 のとき接点 (2, 0),‾\displaystyle \underline{\rule[-0.25em]{0em}{1.0000em}a = 2 \ \text{のとき接点}\ (2,\ 0),}a=−2 のとき接点 (−2, 0)‾\displaystyle \underline{\rule[-0.25em]{0em}{1.0000em}\quad a = -2 \ \text{のとき接点}\ (-2,\ 0)}

(2) 異なる 2 点で交わるのは 44−a2{}- a^2>0{}> 0 のときで、このとき切り取る線分の長さ LL は

L\displaystyle L=2D/41\displaystyle {}= \frac{2\sqrt{D/4}}{1}=24−a2\displaystyle {}= 2\sqrt{4 - a^2}

a2a^2≧0{}\geqq 0 なので 44−a2{}- a^2≦4{}\leqq 4 で、LL≦24{}\leqq 2\sqrt{4}=4{}= 4。等号は aa=0{}= 0 のときで、このとき D4\dfrac{D}{4}=4{}= 4>0{}> 0 なので、確かに 2 点で交わる場合に入っています。

a=0 のとき最大値 4‾\underline{a = 0 \ \text{のとき最大値}\ 4}

aa=0{}= 0 なら yy=x2{}= x^2−4{}- 4=(x+2)(x−2){}= (x + 2)(x - 2) で、線分は −2-2≦x{}\leqq x≦2{}\leqq 2 の長さ 44 です。

頂点 (a, a2−4)(a,\ a^2 - 4) の yy 座標は −D4-\dfrac{D}{4} そのものです。形(x2x^2 の係数 11)が変わらないので、頂点が xx 軸から深いほど切り取る線分は長く、いちばん深くなる aa=0{}= 0 で最長になります。

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数学小話コーナー

重解で接線を引いた人——デカルトの「円を当てる」方法

「xx 軸に接する」とは、方程式が重解をもつこと——この章の中心になる考え方を、接線を引く方法として初めて大きく使ったのが、フランスの哲学者・数学者ルネ・デカルト(1596〜1650)です。1637 年の『方法序説』に付けた論文『幾何学』の中で、デカルトは曲線の法線(接点を通り、接線に垂直な直線)を求める方法を示しました。

アイデアはこうです。曲線上の点 P を通る円を、中心を決まった直線(たとえば軸)の上に置いて描きます。ふつうの円は、P の近くで曲線ともう 1 回交わります。中心を少しずつずらしていくと、その 2 つの交点が近づき、ある位置で重なります。そのとき円は曲線に接していて、円の中心と P を結ぶ線が法線になる、というわけです。「2 つの交点が重なる」は、式の上では「重解をもつ」です。

放物線 yy=x2{}= x^2 の点 (1, 1)(1,\ 1) でやってみます(※デカルト自身の記号や手順とは違い、現代風に書き直しています)。中心を yy 軸上の (0, c)(0,\ c) にとると、点 (1, 1)(1,\ 1) を通る円は

x2\displaystyle x^2+(y−c)2\displaystyle {}+ (y - c)^2=1\displaystyle {}= 1+(1−c)2\displaystyle {}+ (1 - c)^2

です。放物線の x2x^2=y{}= y を代入して整理すると

y2\displaystyle y^2+(1−2c)y\displaystyle {}+ (1 - 2c)y+(2c−2)\displaystyle {}+ (2c - 2)=0\displaystyle {}= 0⟹ (y−1){y−(2c−2)}\displaystyle {}\Longrightarrow\ (y - 1)\{y - (2c - 2)\}=0\displaystyle {}= 0

となり、解は yy=1{}= 1 と yy=2c{}= 2c−2{}- 2 です。この 2 つが重なる、つまり 2c2c−2{}- 2=1{}= 1 となるのは cc=32{}= \dfrac{3}{2} のとき。法線は (1, 1)(1,\ 1) と (0, 32)\left(0,\ \dfrac{3}{2}\right) を結ぶ傾き −12-\dfrac{1}{2} の直線なので、それに垂直な接線の傾きは 22、接線は yy=2x{}= 2x−1{}- 1 です。基礎確認 k05 で「放物線 yy=x2{}= x^2 と直線 yy=2x{}= 2x−1{}- 1 は接する」と確かめた、あの直線です。

デカルトはこの方法について、「幾何学で自分が知っているうちで最も有用で一般的な問題であり、ずっと知りたいと願ってきた問題でもある」という意味のことを書いています(※訳によって言い回しは違います)。

豆知識

同じころ、フランスのピエール・ド・フェルマーは別の方法で接線や極値を求めていて、どちらの方法が優れているかをめぐり、2 人は知人を通じた手紙で激しく言い争いました(1637〜1638 年ごろ ※経緯には諸説あり)。デカルトの方法は、曲線が複雑になると計算がとても重くなります。数十年後に微分が生まれると、接線の傾きは 1 行の計算で求められるようになりました。微分積分の分野で、yy=x2{}= x^2 の xx=1{}= 1 での傾きが 22 になることを、もう一度確かめられます。

CG の光は判別式で当たり判定をする——レイトレーシング

映画やゲームの 3DCG には、レイトレーシング(光線追跡)という描き方があります。カメラから画面の 1 画素ごとに光線(レイ)を飛ばし、その光線がどの物体に最初に当たるかを調べて、その点の色を決める方法です。フルハイビジョンの画面なら、1 枚につき約 207 万本の光線を飛ばします。

このとき、「光線が球に当たるか」を決めているのが、判別式です。平面で様子を見てみましょう。カメラを原点に置き、中心 (5, 0)(5,\ 0),半径 33 の円(ボールの断面)に向けて、直線 yy=mx (x≧0){}= mx \ (x \geqq 0) の光線を飛ばします。円の式 (x−5)2(x - 5)^2+y2{}+ y^2=9{}= 9 に yy=mx{}= mx を代入すると

(1+m2)x2\displaystyle (1 + m^2)x^2−10x\displaystyle {}- 10x+16\displaystyle {}+ 16=0,\displaystyle {}= 0,D4\displaystyle \frac{D}{4}=25\displaystyle {}= 25−16(1+m2)\displaystyle {}- 16(1 + m^2)=9\displaystyle {}= 9−16m2\displaystyle {}- 16m^2
  • mm=0{}= 0(まっすぐ):D4\dfrac{D}{4}=9{}= 9>0{}> 0 で、xx=2,{}= 2, 8\ 8。光線は xx=2{}= 2 でボールに入り、xx=8{}= 8 で抜けます。カメラに見えるのは手前の xx=2{}= 2 の点です。
  • mm=34{}= \dfrac{3}{4}:D4\dfrac{D}{4}=0{}= 0 で、光線はボールの縁 (165, 125)\left(\dfrac{16}{5},\ \dfrac{12}{5}\right) をかすめます。
  • mm=1{}= 1:D4\dfrac{D}{4}=−7{}= -7<0{}< 0 で、光線はボールに当たりません。

空間の球でも、光線上の点を「出発点+tt × 向き」と表して球の式に入れると、tt の二次方程式になり、まったく同じ判定ができます。実際のプログラムでは、まず判別式だけを計算して、負なら平方根の計算を省いて次の物体へ進みます。平方根は、足し算やかけ算に比べて時間のかかる計算だからです。b′b' の形の公式を使って、無駄な 2 倍や 4 倍を省く書き方もよく見かけます(※実装によって違います)。

豆知識

鏡や窓ガラスで反射・屈折した光線をさらに追いかける方法は、1980 年にターナー・ウィッテッドが発表した論文で広まりました(※先行研究あり)。長いあいだ、映画用の CG で 1 コマに何時間もかけて使う技術でしたが、2018 年ごろから、ゲーム機やパソコンのグラフィックス用の部品で、1 秒間に何十枚もの画面を計算できるようになりました(※製品による)。画面の 1 点 1 点で、判別式が「当たる・かすめる・外れる」を見分けています。

判別式の名付け親と、DD の正体

「判別式」の英語 discriminant は、イギリスの数学者ジェームズ・ジョセフ・シルベスター(1814〜1897)が 1851 年の論文で使い始めた言葉だとされています(※)。シルベスターは新しい言葉を作るのが好きな人で、今では当たり前の「行列」を意味する matrix(1850 年 ※)も彼の命名です。自分のことを、動物に名前を付けたアダムになぞらえて「数学のアダム」と呼んだという話も伝わっています(※出典の解釈には諸説あり)。整数の性質の分野の厳密定義にも、彼の名前の付いた定理が出てきます。

では、DD=b2{}= b^2−4ac{}- 4ac は、そもそも何を測っている量なのでしょうか。二次方程式 ax2ax^2+bx{}+ bx+c{}+ c=0{}= 0 の 2 つの解を α\alpha,β\beta とすると、数と式 第11章の解と係数の関係から

(β−α)2\displaystyle (\beta - \alpha)^2=(α+β)2\displaystyle {}= (\alpha + \beta)^2−4αβ\displaystyle {}- 4\alpha\beta=b2a2\displaystyle {}= \frac{b^2}{a^2}−4ca\displaystyle {}- \frac{4c}{a}=b2−4aca2\displaystyle {}= \frac{b^2 - 4ac}{a^2}

つまり

D\displaystyle D=a2(β−α)2\displaystyle {}= a^2(\beta - \alpha)^2

です。判別式の正体は、2 つの解の距離の 2 乗(に a2a^2 を掛けたもの)だったのです。こう見ると、この章の結果がすべて一度に説明できます。

  • DD=0{}= 0 は、2 つの解の距離が 00、つまり解が重なっていること。
  • DD>0{}> 0 なら、距離 ∣β−α∣\lvert \beta - \alpha \rvert=D∣a∣{}= \dfrac{\sqrt{D}}{\lvert a \rvert} が、xx 軸から切り取る線分の長さそのもの。
  • DD<0{}< 0 は、「距離の 2 乗が負」という、実数ではありえない状態。だから実数解がありません(数と式 第11章では、ここで虚数解が現れました)。

豆知識

3 次方程式にも判別式があり、3 つの解 α\alpha,β\beta,γ\gamma を使うと、a4(α−β)2(β−γ)2(γ−α)2a^4(\alpha - \beta)^2(\beta - \gamma)^2(\gamma - \alpha)^2 と、やはり「解どうしの差の 2 乗」の積で表されます(aa は x3x^3 の係数)。どれか 2 つの解が重なれば 00 になる、という性質は二次のときと同じです。微分積分の分野の小話にも、3 次方程式の解の個数を決める式として登場しています。

厳密定義(発展)

※ここは発展ページです。高校の範囲では、公式1〜5の手順が使えれば十分です。「接する」とは正確には何か、yy 軸に平行な直線を接線と呼ばないのはなぜか、接線が放物線を横切らないのはなぜか、値域を判別式で求めてよいのはなぜか——が気になる人のために、根拠を示します。

以下、f(x)f(x)=ax2{}= ax^2+bx{}+ bx+c (a≠0){}+ c \ (a \neq 0) とし、放物線 yy=f(x){}= f(x) を CC と書きます。

定義1:共有点・交わる・接する

yy 軸に平行でない直線 ℓ:y\ell : y=mx{}= mx+n{}+ n について、CC と ℓ\ell の両方に属する点を共有点という。

g(x)\displaystyle g(x)=f(x)\displaystyle {}= f(x)−(mx+n)\displaystyle {}- (mx + n)=ax2\displaystyle {}= ax^2+(b−m)x\displaystyle {}+ (b - m)x+(c−n)\displaystyle {}+ (c - n)

とおく。方程式 g(x)g(x)=0{}= 0 が異なる 2 つの実数解をもつとき、CC と ℓ\ell は 2 点で交わるという。g(x)g(x)=0{}= 0 が重解 α\alpha をもつとき、ℓ\ell は CC に点 (α, f(α))(\alpha,\ f(\alpha)) で接するといい、ℓ\ell を接線、この点を接点という。

xx 軸は、mm=n{}= n=0{}= 0 の場合である。

「接する」を「共有点がただ 1 つ」と定義しなかったのには理由があります。yy 軸に平行な直線 xx=t{}= t は、CC とつねに点 (t, f(t))(t,\ f(t)) のただ 1 点で交わります。けれども、この直線は放物線を縦に突き抜けていて、「触れる」という感じとはほど遠いものです。そこで、yy 軸に平行な直線はあらかじめ除き、残りの直線について「重解」で接することを定めました。後の定理1で見るとおり、yy 軸に平行でない直線に限れば、「共有点がただ 1 つ」と「接する」は同じことになります。

定理1:共有点の個数と判別式

定義1の ℓ\ell について、g(x)g(x)=0{}= 0 の判別式を DD=(b−m)2{}= (b - m)^2−4a(c−n){}- 4a(c - n) とする。CC と ℓ\ell の共有点の個数は

D\displaystyle D>0 のとき 2,\displaystyle {}> 0 \ \text{のとき}\ 2,D\displaystyle D=0 のとき 1,\displaystyle {}= 0 \ \text{のとき}\ 1,D\displaystyle D<0 のとき 0\displaystyle {}< 0 \ \text{のとき}\ 0

である。とくに、CC と ℓ\ell の共有点がただ 1 つであることと、ℓ\ell が CC に接することは同値である。

証明 点 (x, y)(x,\ y) が共有点であるための条件は

y\displaystyle y=f(x) かつ y\displaystyle {}= f(x) \ \text{かつ}\ y=mx\displaystyle {}= mx+n\displaystyle {}+ n  ⟺  g(x)\displaystyle {}\iff g(x)=0 かつ y\displaystyle {}= 0 \ \text{かつ}\ y=mx\displaystyle {}= mx+n\displaystyle {}+ n

である。したがって、g(x)g(x)=0{}= 0 の実数解 xx と共有点 (x, mx+n)(x,\ mx + n) は、1 つずつ過不足なく対応する(xx が違えば点も違う)。共有点の個数は g(x)g(x)=0{}= 0 の実数解の個数に等しい。

g(x)g(x) の x2x^2 の係数は aa≠0{}\neq 0 なので、g(x)g(x)=0{}= 0 は二次方程式であり、第5章 teigi 定理3より、実数解の個数は DD の符号に応じて 2,1,0 個である。

後半:共有点がただ 1 つ   ⟺  \iff DD=0{}= 0   ⟺  \iff g(x)g(x)=0{}= 0 が重解をもつ   ⟺  \iff 接する。(証明終)

証明のかぎは、「xx を決めれば、直線上の点がただ 1 つに決まる」ことでした。yy 軸に平行な直線ではこれが崩れる(xx が 1 つの値しかとらない)ので、この議論に乗りません。

定理2:頂点の高さと判別式

D0D_0=b2{}= b^2−4ac{}- 4ac とすると

f(x)\displaystyle f(x)=a(x+b2a)2\displaystyle {}= a\left(x + \frac{b}{2a}\right)^2−D04a\displaystyle {}- \frac{D_0}{4a}

であり、CC の頂点の yy 座標は −D04a-\dfrac{D_0}{4a} である。さらに aa>0{}> 0 のとき

(i) すべての実数 xx で f(x)f(x)>0{}> 0   ⟺  \iff D0D_0<0{}< 0

(ii) すべての実数 xx で f(x)f(x)≧0{}\geqq 0   ⟺  \iff D0D_0≦0{}\leqq 0

証明 前半は第2章 公式2 の平方完成である。

aa>0{}> 0 のとき、(x+b2a)2\left(x + \dfrac{b}{2a}\right)^2≧0{}\geqq 0 より、すべての xx で f(x)f(x)≧−D04a{}\geqq -\dfrac{D_0}{4a} であり、等号は xx=−b2a{}= -\dfrac{b}{2a} で成り立つ。よって f(x)f(x) の最小値は −D04a-\dfrac{D_0}{4a} である。

(i) すべての xx で f(x)f(x)>0{}> 0   ⟺  \iff 最小値 −D04a-\dfrac{D_0}{4a}>0{}> 0   ⟺  \iff D0D_0<0{}< 0(4a4a>0{}> 0 を使った)。

(ii) 同様に、最小値 ≧0\geqq 0   ⟺  \iff D0D_0≦0{}\leqq 0。(証明終)

「すべての xx で成り立つ」という条件は、「最小値について成り立つ」ことに言いかえられます。いちばん低いところが 00 より上なら、ほかの場所も当然 00 より上だからです。aa<0{}< 0 のときは、−f(x)-f(x) にこの定理を使えば、公式3 の表の最後の行が得られます。第7章では、(i),(ii) を不等式の言葉で使います。

定理3:接線の性質

定義1の ℓ\ell が CC に点 (α, f(α))(\alpha,\ f(\alpha)) で接するとき、次が成り立つ。

(i) すべての実数 xx で f(x)f(x)−(mx+n){}- (mx + n)=a(x−α)2{}= a(x - \alpha)^2

(ii) aa>0{}> 0 なら、CC は接点を除いて ℓ\ell より上にある(aa<0{}< 0 なら下にある)。

(iii) 点 (α, f(α))(\alpha,\ f(\alpha)) で CC に接する直線はただ 1 本であり、その傾きは 2aα2a\alpha+b{}+ b である。

証明 (i) g(x)g(x)=f(x){}= f(x)−(mx+n){}- (mx + n) は x2x^2 の係数が aa で、判別式が 00 である。平方完成すると

g(x)\displaystyle g(x)=a(x+b−m2a)2\displaystyle {}= a\left(x + \frac{b - m}{2a}\right)^2−D4a\displaystyle {}- \frac{D}{4a}=a(x+b−m2a)2\displaystyle {}= a\left(x + \frac{b - m}{2a}\right)^2

であり、重解は α\alpha=−b−m2a{}= -\dfrac{b - m}{2a} なので、g(x)g(x)=a(x−α)2{}= a(x - \alpha)^2 である。

(ii) xx≠α{}\neq \alpha なら (x−α)2(x - \alpha)^2>0{}> 0 なので、aa>0{}> 0 のとき g(x)g(x)>0{}> 0、すなわち f(x)f(x)>mx{}> mx+n{}+ n である。

(iii) (i) より

mx\displaystyle mx+n\displaystyle {}+ n=f(x)\displaystyle {}= f(x)−a(x−α)2\displaystyle {}- a(x - \alpha)^2=(2aα+b)x\displaystyle {}= (2a\alpha + b)x+(c−aα2)\displaystyle {}+ (c - a\alpha^2)

が、すべての xx で成り立つ。第4章 teigi 定理1(係数比較)より mm=2aα{}= 2a\alpha+b{}+ b,nn=c{}= c−aα2{}- a\alpha^2 であり、mm,nn は α\alpha だけで決まる。(証明終)

(ii) は、接線が放物線を横切らないことを言っています。一方、yy 軸に平行な直線 xx=t{}= t の左右には、どちらにも放物線の点があります。定義1で縦の直線を除いたことは、この性質から見ても自然です。

(iii) の傾き 2aα2a\alpha+b{}+ b を例で確かめましょう。yy=x2{}= x^2(aa=1{}= 1,bb=0{}= 0)の xx=3{}= 3 では 66、xx=−1{}= -1 では −2-2 で、例題5(2) の 2 本の接線の傾きと一致します。実践問題 j06 の yy=x2{}= x^2−x{}- x+2{}+ 2 の xx=2{}= 2 では 2×22 \times 2−1{}- 1=3{}= 3 で、直線 yy=3x{}= 3x−2{}- 2 の傾きと一致します。微分積分の分野では、この値を「f(x)f(x) の xx=α{}= \alpha における微分係数」として、もっと一般の曲線で求めます。

定理4:共有点どうしの距離

定義1で DD>0{}> 0 とし、2 つの共有点の xx 座標を α\alpha<β{}< \beta とすると

β\displaystyle \beta−α\displaystyle {}- \alpha=D∣a∣\displaystyle {}= \frac{\sqrt{D}}{\lvert a \rvert}

であり、2 つの共有点を結ぶ線分の長さは 1+m2 D∣a∣\sqrt{1 + m^2}\,\dfrac{\sqrt{D}}{\lvert a \rvert} である。とくに ℓ\ell が xx 軸のとき、CC が xx 軸から切り取る線分の長さは b2−4ac∣a∣\dfrac{\sqrt{b^2 - 4ac}}{\lvert a \rvert} である。

証明 g(x)g(x)=0{}= 0 の解は −(b−m)±D2a\dfrac{-(b - m) \pm \sqrt{D}}{2a} で、その差の絶対値は ∣2D2a∣\left\lvert \dfrac{2\sqrt{D}}{2a} \right\rvert=D∣a∣{}= \dfrac{\sqrt{D}}{\lvert a \rvert} である。

2 つの共有点は (α, mα+n)(\alpha,\ m\alpha + n),(β, mβ+n)(\beta,\ m\beta + n) なので、三平方の定理より距離は

(β−α)2+m2(β−α)2\displaystyle \sqrt{(\beta - \alpha)^2 + m^2(\beta - \alpha)^2}=1+m2 (β−α)\displaystyle {}= \sqrt{1 + m^2}\,(\beta - \alpha)

である。(証明終)

実践問題 j16 は mm=1{}= 1 の場合で、2\sqrt{2} 倍が現れました。

定理5:値域と、方程式が解をもつ条件

関数 yy=h(x){}= h(x) の定義域を XX とする。実数 kk について

k が h の値域に属する\displaystyle k \ \text{が}\ h\ \text{の値域に属する}  ⟺  方程式 h(x)\displaystyle {}\iff \text{方程式}\ h(x)=k が X の中に解をもつ\displaystyle {}= k\ \text{が}\ X\ \text{の中に解をもつ}

さらに、h(x)h(x)=k{}= k の XX の中の解の個数は、グラフ yy=h(x) (x∈X){}= h(x) \ (x \in X) と直線 yy=k{}= k の共有点の個数に等しい。

証明 値域は { h(x)∣x∈X }\{\,h(x) \mid x \in X\,\} なので、kk が値域に属することは、h(x)h(x)=k{}= k となる xx∈X{}\in X が存在することと同じである。

後半:点 (x, y)(x,\ y) がグラフと直線 yy=k{}= k の共有点であることは、xx∈X{}\in X,yy=h(x){}= h(x),yy=k{}= k が同時に成り立つこと、すなわち xx が h(x)h(x)=k{}= k の XX の中の解で、yy=k{}= k であることと同値である。解 xx と共有点 (x, k)(x,\ k) は 1 つずつ対応する。(証明終)

この定理を使うと、値域を「答えの側」から求められます。たとえば h(x)h(x)=x2{}= x^2−4x{}- 4x+7{}+ 7(定義域は実数全体)では

x2\displaystyle x^2−4x\displaystyle {}- 4x+7\displaystyle {}+ 7=k が実数解をもつ\displaystyle {}= k \ \text{が実数解をもつ}  ⟺  D4\displaystyle {}\iff \frac{D}{4}=4\displaystyle {}= 4−(7−k)\displaystyle {}- (7 - k)=k\displaystyle {}= k−3\displaystyle {}- 3≧0\displaystyle {}\geqq 0  ⟺  k\displaystyle {}\iff k≧3\displaystyle {}\geqq 3

なので、値域は yy≧3{}\geqq 3、最小値は 33 です。平方完成 h(x)h(x)=(x−2)2{}= (x - 2)^2+3{}+ 3 から求めた結果と一致します。第3章の小話3で、yy=2xx2+1{}= \dfrac{2x}{x^2 + 1} の値域を判別式で求めたのは、まさにこの定理の使い方でした。ただしあの計算では、yy の値によって x2x^2 の係数が 00 になる場合があり、公式3 の注意(係数が 00 なら別に調べる)が必要になります。

後半は、第1章 公式5 と、この章の公式4 の根拠です。kk を分離してグラフを固定する方法は、定義域 XX が実数全体でなくてもそのまま使えます。

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